南 正人

8月25日に韓国釜山の女子高生と本校の高校2年生がズームを使って交流するというイベントがありました。
韓国側の生徒は、外国語専攻のクラスらしく、英語と日本語がとても堪能で、本校の生徒達の日本語、韓国語、英語、いずれの言語の質問にもきちんと対応してくれていました。ただ、ここでとても面白い現象が……。
まぁ、ちょっと考えれば、当たり前のことなのですが、「和製英語」がまったく通じないということです。
日本語はスムーズに通じるのに、「和製」英語のところで、「?」が出てしまう。どんなに綺麗に発音しようとも、何度はっきりと言い直そうとも、「?」のままで、日本語に言い換えると、「はいはい」となる。これはなかなか面白い現象でした。
たとえば、「フライドポテト」は、どんなにフライドの「r」の音を綺麗に発音しようとも、ポテトを「ポティトォ」と発音しようとも通じない。なぜなら「フライドポテト」は日本語だからです。(ちなみに、アメリカはFrench Fries、省略するとFriesと言うそうです)
だから、「韓国の女子高生は、休日はどのように過ごしますか。私は買い物によく行きます。バーゲンは絶対に逃しません。また、フリーマーケットも大好きで、テイクアウトしたアメリカンドックとかソフトクリームを食べながら、掘り出し物のトレーナーやパーカー、ワンピースなどを見つけた時には、最高の気分になります」とか「韓国の女子高生は、どのような食べ物が好きですか。私は、甘いものが好きで、特にシュークリームとショートケーキが大好物で、バイキングなんかだったら、それらの上にアイスをのっけて10個以上は食べてしまいます。飲み物も、アイスコーヒーやレモンティーよりはココアが好きです」などは、ほとんど外国人には通じません。なぜなら、上記のカタカナは全て和製英語だからです。(もちろん、実際にこんな質問をしたわけではありませんよ。全部僕の創作です)。
僕は別に「和製英語を使うな」と言いたいわけではありません。特に古い和製英語なんかの語源を調べると、なかなか面白い。(たとえば、ワイシャツは当時ほとんどが白いシャツで外国人がそれを「ホワイトシャツ」と呼んでいたのを、日本人が「ワイシャツ」と聞き間違えて定着した)。
ただ、これだけ日本に溢れている和製英語をすべて正しい英語に直して、正しい発音で言うようにしたら、ずいぶん英語の勉強が楽になるのになぁと思うのです。まぁ、確かに日常会話で、英語の部分だけ綺麗な正しい発音で喋られたら、それはそれで「嫌な奴」と思ってしまうだろうけれど……。