中めぐみ

最近、話題になっている『鬼滅の刃』。公開前から映画館のタイムスケジュールが話題となり、公開10日目にして興行収入100憶円を超えたと歴史的大ヒットがニュースとなっています。私も3月からの自粛期間中にアマゾンプライムでアニメを一気見し、当時出ていた漫画を読み切りました。

さて、この漫画の舞台は大正時代です。炭治郎たちが生きている時代について簡単に考えてみましょう。

作中の最終選抜に登場した鬼は「47年前、江戸時代慶応に捕まった」といいます。江戸時代慶応といえば、1865年から1868年まで、将軍でいえば徳川家茂から慶喜の時代であり江戸時代最後の年号です。わずか4年しか使われなかった元号ですが、その間に大政奉還・王政復古の大号令・戊辰戦争など小中学生の歴史の授業でも習う歴史的出来事が起こる、歴史の転換点となった時代です。鬼滅隊は少なくとも江戸時代には設立されていたのですね。それから47年、炭治郎たちが生きる時代は大正元年から大正元年(1912年)~大正4年(1915年)と推察されます。第一次護憲運動が起こり、1614年にはヨーロッパで第一次世界大戦が勃発する、という時代ですね。

1865年~の慶応年間から大正の間の1876年に出されたのが「廃刀令」。明治政府により武士の時代は終わり、軍人や警察が制服を着用する場合以外に、刀を所持することは禁じられます。炭治郎たちが生きている時代は「廃刀令」が出されて30年以上経っており、鬼滅隊は非政府組織のため、帯刀は許されません。漫画の中でも、駅員に刀の所持を見つけられ、追いかけられるという場面がありました。

今回の映画では、「無限列車」という蒸気機関で、炭治郎や伊之助、柱の煉獄杏寿郎が鬼と戦います。日本では明治5年(1872年)に新橋―横浜間に鉄道が開業し、蒸気機関が走ります。大正時代は国産の蒸気機関が町を走るようになっていました。また、初めて鬼舞辻無惨と炭治郎と出会う場面では浅草の町が描かれていました。こうしたところからも当時の様子が伺い知れます。

皆さんの中でも映画を既に観に行った!またはこれから観に行く!という人も多いのではないでしょうか。私も観に行きたいなぁと思いつつ、まだ観に行けていません。是非こうしたものをきっかけに色々なことに興味をもってみて調べてみてください!