「月の満ち欠けがあっても 月自体に何も変わりはない」大音雅子

 半年ぶりの「百人一筆」担当です。その文章を秋が深まってまいりました・・・との書き出しで始めようと思っておりましたら、昨日は急に気温が下がり、「冬の足音が聞こえるように感じます」の方が良いかもしれないと思いながら過ごしましたが、今日は少し気温も戻り、秋空が広がる心地よい一日となっています。そんな秋の一日、学校は朝から行事が目白押し。(一部はホームページ新着情報にもアップされております)
 朝1限目は全校生徒、4時間目には教育後援会の皆様が、長崎南山中学校高等学校の校長・理事長である西経一神父様のお話をうかがいました。西神父様は、生徒が卒業までに必ず一度お話をうかがえるように・・・と三年に一度お忙しい中をお話に来てくださいます。「神父様のお話って、ミサのお説教のようなお話かな」と生徒達は思いながら席に着いていますが、お話が始まるやいなや、自分の予想は大きく外れていることを知ります。最初から会場全体は笑いの渦に巻き込まれ、神父様の軽妙な語り口に聴衆全員がぐんぐんお話に引き込まれ、気がつくと神父様の温かい心がにじみ出る言葉一つ一つが心に染み、「人としての大切なあり方」がドーンと魂に響いてくる頃、お話の終わりとなります。そのようなお話ですのでごく自然に生徒達も面白いところでは大いに笑いますが、すぐ切り替えてお話に耳を傾ける”Good audience”となります。
「月は満ち欠けをしますが、それは太陽に照らさせる部分が違うからであって、月自体には何の変化もありません、そのようにあなたたちも、光が当たって褒められる時ばかりでなくても、あなた自身に何も変わりはないのです。自分は自分のままで誇りを持って生きればよいのです」と。私の文章力のせいで、皆さんに西神父様の大切なお話がうまく伝えられていないのではと懸念しつつ、ほんの少しでも神父様のお話を共有させていただきたく、書かせていただきました。
 そして2限目、生徒は授業、同時進行で中2の保護者会が開かれました。
続いて3限目は授業参観。夏休み中に各教室にプロジェクターが設置されましたので、プロジェクターを使った授業が一気に増えています。この私もタブレットとミラリングさせ、プロジェクターを使う授業に参戦!?し始めています。これまでほとんどカメラとeBooks機能しか生かせていなかったiPadという新たな道具を授業に活用しはじめ、今はワクワクドキドキ、最初は「出口の見えない深くて暗い森に入り込む」気持ちでしたが、今は周囲に教えを請いながら出来ることが一つ一つずつ増えていくことが楽しくてアミューズメントパークの入り口に居る気分です。さて、どこまで行けますことやら。随分キャリアも重ねてきましたが、”No man is so old but he can learn.” 生徒達が少しでもアクティブになって授業に向かってくれるよう願いながら、新しいことにチャレンジしていこうと思う秋の夕暮れです。
 今日も素敵なお話を聞かせてくださった西神父様、お忙しい中を学校に足をお運びくださった保護者の皆様、ありがとうございました。