高校時代の思い出 岩下拓也

高校時代の話をします。私の高校は、仏教(真言宗)校でした。毎朝、全校生徒がグラウンドに集まり、般若心経を唱えます。世間から見ると異様な光景でしょう。1年生は高野山、2年生は法隆寺、3年生は伊勢神宮に修行に行きます。中でも高野山での修行がまさに登竜門でした。大阪の都心にある高校でしたので、高野山に行くときはバスで行くのですが、そのバスの中は終始沈黙、弘法大師の生い立ちムービーを観る、無駄な音を一切立てない。高野山に着いてからは、修行僧と同じ気持ちで生活をします。2泊3日、入浴は出来ず、食事中は会話することもなく、正座で頂きます。ほぼ般若心経を唱え、写経をして一日が終わります。帰りのバスも修行は続いているので、気持ちは一切緩みません。家に帰り、ご飯を4杯分食べたことは今でも覚えています。
そんな仏教教育を受けてきた私ですが、現在キリスト教(カトリック)校である信愛で教員をしていて、仏教とキリスト教の違いに日々面白さを感じています。もし、仏教に関して聞きたいことがあれば、多分?何でも答えられるので是非聞きに来てください。