馬場 吉久先生

信愛は今校舎の建て替え中。理科室がありません。そこで、科学部は近くの和歌山城で、自然観察会をおこなっています。
7月16日の日曜日には少し遠出をして、かつらぎ町の背ノ山に出かけました。
背ノ山は紀ノ川を塞ぐように北から突き出た山で、古代は南海道が通り、畿内の南限になっていた山で、自然がよく残っています。初夏の炎天下、山の中腹にあるエノキの大木に集まったタマムシが風が吹くと飛び立ちます。
タマムシが飛ぶのを見たことがありますか。体を立てて、立ち泳ぎのように飛びます。金緑の十字架のようです。一同、みとれて「きれいやなあ」。女子中学生は、あまり虫に触れたことがありません。ゴマダラカミキリ、カマキリ、ヤマアゲハ、ハナムグリ、シオカラトンボなど、網で捕まえるのですが「先生、何か捕まえた」とこわごわ言うだけで、 逃げ腰。わたしが、網からだして撮影し、逃がしてやりました。
9月14日、二学期になって初めて和歌山城に出かけました。サルスベリは夏の名残りのように、淡紅色の花をつけていました。ヤブミョウガは白、やヤブランは薄紫の花が真っ盛り。クスやムクノキ、エノキ、センダンは実が大きくなっていました。今回は天守閣下まで行きましたが、名前のわからないケバイきのこを何種類か発見しました。絶滅が危惧されているツメレンゲも石垣の隙間で穂をのばしていました。
一同「ガンバレ、ツメレンゲ」