(中学3年iコース)和歌山地方法務局様との協働事業最終発表会を実施しました

11月17日(木)中学3年生のiコースが9月から和歌山地方法務局様とコラボして行ってきたプログラムの最終発表会を実施しました。
「相続登記が義務化されることをいかに人々に告知するか」をテーマに行ってきたこのプログラムですが、「答えが1つとは限らない課題にチャレンジする」ことを教育活動の中心に据え、これまで探究活動に励んできたiコースの生徒たちにとっては「初」の大舞台。

当日は、和歌山地方法務局から局長様を始めとする13名の方々、そして9名の報道関係の方々、さらに教員たちも見守るという当初の想像以上に仰々しくなってしまった舞台で、生徒たちはこれまでの取り組みの成果を緊張しながらも堂々と発表することができました。

以下が生徒たちの発表している様子です。

1班のアイディアは「トイレットペーパーに印刷する」です。平均的な1回の使用量が80cm、切れ目5個分であることに着目し、5コマの漫画で告知するというものでした。試作品を作ったことはもちろん、実際に作ってみようとするとこのぐらいの予算が必要だという部分にまで踏み込んだ内容となっていました。

2班のアイディアは「短編アニメを作成する」です。近年全世代の人がアニメを視聴しているというデータをもとに、実際に自分たちで短編告知アニメを作成し、見ていただくというものでした。今やごくごく普通の中学生が短編とはいえアニメを自分たちで作れてしまうという世の中になっていることに驚きです。

3班のアイディアは「YesNoチャートを活用する」です。「イエベ」「ブルベ」などのように(※これを読んで下さっている皆さんご存知ですか?)質問に対してYes、Noで解答しながら自らのタイプを診断するというこの手法は、女性を中心にしてついついやってしまうだろうというアイディアでした。いきなり相続登記の質問を持ってくるのではなく、「あなたの財産は大丈夫?」というテーマにしたのもおもしろい着眼点だったと思います。

4班のアイディアは「アドバルーンを使う」です。建物の高層化とともに現在見かけなくなったアドバルーンは逆に注目を集めるのではないかというものです。実際に20代ぐらいまでの方の中にはアドバルーンを知らない人も多く、法務局の屋上に飛ばすことで和歌山城を訪れた観光客にもアピールできる、文言はあえて使わずQRコードだけにすることでついついスマホで調べてしまうなど面白いアイディアでした。

5班のアイディアは「レンチキュラーの効果を活用したポスターを作成する」でした。インパクトを重視したため、デザインには再考の余地はありますが、普段なら目も止めないポスターに角度によって2つのデザインを盛り込むというレンチキュラーの効果を加味することで注目してもらおうというものでした。

各班が色々と考え、様々なアイディアを考えてくれたことももちろんうれしかったのですが、何よりもうれしかったのは生徒たちが生き生きとした表情を見せてくれたことです。
ここに至るまでは、「分からんー!」「無理ー!」などという声が飛び交う段階もあっただけに感慨もひとしおでした。

しかし、生徒たちにこのような経験を届けることができたのも、和歌山地方法務局の皆様のおかげ。
「所詮中学生の考えること…」といったスタンスではなく、生徒たちのアイディアを本気で受け止め、評価してくださったからこそ生徒たちのあの表情を引き出してくださったのだと思っています。
最終的に2班を最優秀賞として表彰してくださいましたが、「いや、この班のアイディアもおもしろい」などと喧々諤々の審査をしてくださったこともただただ感謝しております。
本当にありがとうございました。

さて、今後もiコースでは学びの中に社会との繋がりを盛り込みながら、唯一解のない課題に取り組むという活動を続けていきたいと思っています。
もしこれをご覧の方で、「私たちとも…」とお考えの方がいらっしゃいましたら是非是非お声がけください!