新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ

「だれも、新しいぶどう酒を古い革袋に入れたりはしない。そんなことをすれば、ぶどう酒は革袋を破り、ぶどう酒も革袋もだめになる。新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ」
『新約聖書』「マルコによる福音書」2章22節

人の体の細胞は、一説には約6年ですべて入れ替わると言われています。つまり、人間は6年で生まれ変わる、と言ってもいいでしょう。そう考えると、昨日の自分よりも明日の自分の方が、実感はできないかもしれませんが、成長している、ということになります。
そのように成長しているのに、「小学生のままがいい」、と小学7年生、8年生というわけにはいきません。人間は、成長の過程にあわせてふさわしい教育の場に移っていく必要があります。小学生だった自分は中学生(新しいぶどう酒)となり、小学校(古い革袋)から中学校(新しい革袋)に移らなければならない、ということです。もちろん、中学生の場合は、新しく高校に入学する、ということになります。
信愛生のみなさんは、いつかは大学やその他の学校に進学することになると思います。その時、みなさんは信愛で成長したことにより新しいぶどう酒となり、古い革袋となった信愛という学校を巣立ち、大学などの新しい革袋に入っていく、というわけです。
信愛を卒業し、社会で活躍するようになった時にみなさんが、信愛という学校を、古いながらも昔懐かしい、愛着のある革袋と思ってもらえるように、私どもも頑張ってまいりたいと思います。