高校3年生が「18歳選挙権」をテーマに出前授業を実施

この度、選挙年齢が18歳以上に引き下げられ、7月10日の参院選までに誕生日を迎える高校3年生は新たに選挙権を得ることになりました。
そこで、6月8日(水)の午後、高校3年生を対象に毎日新聞社主催の出前授業を実施することにしました。

SGHアソシエイトの教育プログラムの最終段階を「世界の中の一市民として責任を果たし、行動を起こすことのできる人材へと育てること」に置こうと考えています。そこで、「選挙権」は一つのキーワードとなると思い、今回の出前授業を行うことにしました。

講師の先生は、なんと根来寺に画房を構える、画僧の牧宥恵(まき ゆうけい)様。
牧さん自身も講演の中でおっしゃっていましたが、カトリックの学校でお坊さんが講演をするというのはなかなか珍しい光景でした。

さて、今回は「18歳選挙権」をテーマとしながらも、「選挙に行こう」「1票を大切に」という建前論に終止するのではなく、生徒の質問から話が展開していく座談会的な形でした。牧さんの「今回選挙権が引き下げられたのは、高齢者の意見ばかりが国政に反映されることになるから。今の状態はシルバー民主主義だ」という発言から、ある生徒は「じゃあ、若者は2票分投票することができるようにしたら、若者の意見が反映されるのではないか」という素朴な質問が。

牧さんもおもしろい意見だとおっしゃってくださいましたが、返答に困りながらも「一人一票の原則」「一度特例を認めてしまうと際限なく特例が生じることになる」とお答えくださいました。しかし、生徒たちはこのようなやりとりから、だからこそ自らの持つ1票の価値や、投票行動の大切さを感じたようでした。建前論の講演では感じることのできないものを与えていただき感謝です。今回選挙権を得る生徒たちは、ニュースなどを通してしっかり情報を得た上で責任を果たしてくれることと思います。

もちろん我々大人世代もこれをきっかけに見習わなければなりませんね。