『光の春』ふたたび  大音雅子

昨日2月6日は、語呂合わせで「ふろの日」だったそうです。

3日の節分で季節を分かち、翌4日は「立春」暦の上では春となりました。

しかし、この時期 ♬春~は名のみ~の、風の寒さや~♪ の歌詞のごとく、この時期は毎年まだまだ寒い時期。今年は暖冬といえども昨日は関東の雪の状況を伝えるニュースで忙しい朝でした。

この寒い時期に「ふろの日」…ピッタリだなぁと思う一方で、思い浮かぶは石川県のこと。元日に発生した大きな地震から、電気・水道・道路などライフラインが寸断、電気はほぼ復旧したとのことですが、全国から技術を持った方々が応援に入られてはいるものの道路の復旧はままならず、何より水道は仮復旧でも3月以降になるとの予想。この寒い時期、まだまだ冷たい床に毛布一枚敷いて横になる毎日の方々も多いとのこと。最も恋しいであろう温かいお風呂にもなかなか入れない状況、そしてまた何よりトイレの厳しい状況などが続く中での1か月余り。昨日、石川の全小中学校が再開とのニュースに少し明るい希望も感じられましたが、このような大災害にありがちな「一時期はみんなの関心が集中するが、一部回復し始めるとすべてが『復興』したような錯覚を人々が感じ、一気に関心が薄れる傾向があるとのこと。自戒を含めて今日この機会に書き記させていただきました。

そこで、以前にも書かせていただく機会があったように思いますが、この状況下ですので、改めて今日のタイトルにある話題を・・・と考えました。12月・1月の寒い時期、どうしても屋内に籠りがちで、日照時間の関係もあり、人間は気持ちが沈みがちになりやすいと聞きます。それに共感しながら過ごしていた時、「2月はまだまだ寒いけれど、確実に春は近づいており、それはまず『光』からやってきます。2月は『光の春』と言います」とおっしゃる気象予報士さんの話に救われた気持ちになったことがあり、それ以来、1月気持ちがなかなか元気にならないとき、『光の春』をまず楽しみに待とう。私自身そう言い聞かせながら2月を迎えると、確かに日差しの明るさが変わり、そういった変化に気づくうち、気持ちも元気になる経験が何度もあります。

石川の皆さんに、少しでも復旧の兆しを春の日差しに感じられる…そんな日が1日も早く訪れることを祈っています。

さまざまな考えがあると思いますが、まず「存在を忘れること」が最も避けられるべきことであると肝に銘じて、具体的に何もできず自分の無力さに打ちひしがれる気持ちになる時、まずはその存在に想いを馳せることに努めようと。

さまざま厳しい状況下でも、確実に前を向いて歩を進めている子どもたち、そして明るい春の希望を持って試験に臨んでいる全国の受験生たちに、心からのエールを送ります。