「うた」を探しています。

国語科田川です。

先日6月11日(金)に本校で漢字検定を実施しました。

受験した生徒の皆さんは、自分の実力を発揮できたでしょうか?

 

さて、今回は漢字に関しての探し物です。

最近『方言漢字』(笹原宏之)という本を読みました。

「漢字」と言うと、トメ・ハネ・ハライは全国共通で、その字体も絶対に一つの正しい形や読み方があると思っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、その本によると、漢字は、字種や字形・字体・読み方・熟語など、様々な面で日本の中でも地域性があると指摘されています。

 

特に字形に関しての話が今回のテーマです。漢字の字形は地域によって独特なものが時々見られます。どのような漢字でその現象が起こるかと言えば、使用頻度の高い漢字です。よく使う漢字の字形は、速く書く必要が出てくるため、徐々に画数を少なく書く人が増えてきます。その省略した形が段々とその地域で共有され、定着していくという現象が時々みられるそうです。

 

さて、この現象は「和歌山」という漢字にもまだ見られるのではないかな。というのが今回の探し物です。

どの字が省略されるかと言うと「歌」という漢字。

『方言漢字』(笹原宏之,2020)p44によると、

「和歌山」を和《可》山、和【哥】山と略記することが近畿で行われたが、次第に減少してきている

と述べられています。

インターネットで検索したところ、一例だけ発見できました。残念ながらあまり見つかりません。

もしかすると、お店の看板や石碑の文字、道路標識、地図などに残っているかもしれません。手書き文字に注目して和歌山を歩いてみると、新たな発見があるかも知れませんよ。もし見つけたら、是非教えてください!!!

 

そもそも「歌」という字もよく見れば、皆さんが学校で習った形と違いますよね。五画目に注目すると、明朝体もゴシック体もハネていますね。

漢字は奥が深いなぁ。

 

テスト一週間前に入っていますね。

色んなことに興味を持って勉強に取り組んでみてください。皆さんにとってテスト期間が、勉強を深めるいい期間になることを願っています。

がんばってねー。

(昔のはがきに押された印鑑に書かれている例です。人の名前ではないです。)