机くんの言葉 河合正登志

河合です。

先日、第1回目の大学入学共通テストが実施されました。長い休校期間を経てもなお続くコロナ禍、社会が混乱する中で入試本番を迎え、例年以上に緊張や不安を感じた人がほとんどだったのではないでしょうか。

高校3年生は、私立大学・国公立大学の2次試験対策に向けて再スタートしていますね。本年度は、信愛へきて初めて高校3年生の授業を担当させていただきました。放課後、たくさんの生徒が質問に来てくれています。

そこで見る生徒たちの「受験生」としての覚悟と自覚をもって果敢に困難に挑む姿。

周囲の仲間と切磋琢磨しながら、支え合いながら、励まし合う姿。

これらを、あと少しの間、後押しできたらと思っています。高校2年生は、先輩方のひたむきに努力する姿勢をしっかり目に焼き付けておいてください。

さて、皆さんは「ちはやふる」という競技かるたを題材にした漫画(アニメ)をご存じでしょうか。この作品の中に登場する、「机くん」という人物が私は大好きです。

机くんは学業成績や競技かるた部において、周囲と自分とを比較することで、実に様々なコンプレックスを抱く人物です。

そんな机くんは、ある人物の行動に突き動かされ競技かるた部に入部し、仲間たちと出会い、自分のポジション・役割を理解してチームのために全力で努力できる人間へと成長していきます。

自分の弱さを認め、周囲に対して謙虚になりながらも、見えない所で努力をやめない。そんな机くん、素敵ですよね。

ある日、机くんは『かるたばかりする』あまり、定期テストの勉強に集中することができない主人公「千早(ちはや)」に向け、次のような言葉を発します。

 

【やりたいことを思いっきりやるためには、やりたくないことも思いっきりやんなきゃいけないんだ】

その後、千早は机くんの言葉をしっかり受けとめ、逃げていた勉強と向き合うようになりました。辛いことにも耐えて自分も頑張ろうと、前向きになれる言葉だと思っています。この言葉の背景が気になる人は、ぜひ原作に触れてみてください。

 

高校3年生のみなさん、共通テストの結果に一喜一憂せず、ここからが本番だと捉えてください。

やりたいことをやるために、なりたい自分へ近づくために、やりたくないことも肯定的に受け入れ、思いっきりやってください。必ずかけがえのない時間となって、いつか皆さんを助けてくれますよ。