2020年9月8日に想うこと・・・     大音雅子

 まず、昨日の台風10号により、大きな被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
 近年、気象予報に「これまでにない」「危険なほどの」といった言葉がどれほど頻繁に登場するでしょう。今年は例年になく梅雨明けが遅かった分、35℃以上の猛暑になるのが8月になってからでした。しかし、一旦35℃の壁を越えた途端、連日35℃から40℃ほどの最高気温予測を目にする毎日。「いつ秋になるんだろう・・・」と思いながら、今から2週間ほど前(8月下旬ごろ)だったでしょうか、退勤しようと外に出たとき「あっ!今聞こえた音!?秋の虫の鳴き声!?」本当に一瞬でしたので、秋を恋しく思うあまり空耳かもしれないとその日は過ごしました。その2日後、同じタイミングで聞こえたのは、確実に秋の虫の音でした。まさしく「♪小さい秋みつけた♬」という気持ちで、夜になっても変わらない蒸し暑さの中を「季節は確実に進んでいるはず!」と少し嬉しい気持ちで帰宅しました。
 私は「風物詩」という言葉が好きで、その季節を感じられる物が目に、耳に入ると嬉しくなるのですが、今年はコロナ禍の中にあり、夏祭りなど夏の風物詩はことごとく中止となり、季節を感じるのはこの暑さだけ・・・という辛い気分の夏でした。
 どの季節にも良さはあるのですが、強いて言うならば、私は秋が好きと答えます。9月が自分の誕生月であることが影響しているかもしれません。暑い夏に疲れた頃、ふと感じる涼やかな風や先ほど書いた虫の音・・・暑さに耐えた分、余計にうれしさが感じられます。その一つ一つを感じられる人間の五感を大切にしたいと思っています。
 今担当している高3生は、コロナの影響でこれまでとは随分違った受験生活になっていますが、毎年9月に行われている「共通テスト(昨年まではセンターテスト)の願書の説明」が今日実施されました。昨日から引き続き行われている共通テスト模試もそうですが、この願書説明会があると特に「いよいよだな」と改めて気持ちが引き締まります。ただ今年はまた昨年までと違い、一か所に集まっての実施ではなく、Zoomを通して各教室で説明を受ける形でした。
そのように受験生も着実に入試に向けて歩を進めている今日は9月8日。カトリック暦(カレンダー)には「聖マリアの誕生」と書かれています。
 誕生日・・・人生においてただ一日進むだけ、他の日と何ら変わりはない・・・でも、この世に生を受けたことに、そして今ある自分を支えてくれている人々に感謝し、原点に戻る日・・・私にとっての元日。
 今日、カトリック暦では、聖母マリアの誕生をお祝いする日であると同時に、「全世界の希望と救いのはじまり」を祈る日でもあるそうです。今は全世界に広がるコロナウイルス感染症が一日も早く終息に向かうことを祈っています。