家族との時間 手古 英美

今年は短い夏休みでしたが、皆さんはどのように過ごしましたか?このような状況なので、お家で家族との時間を楽しんだ人も多いと思います。

私の夏休みのある1日についてお話しします。その日は猛暑の中、一昨年の冬に亡くなった祖父の家を片付けていました。片付けていると、この服よく着ていたなと思ったり、懐かしい写真が出てきたりと祖父との思い出が沢山よみがえってきました。棚を整理している時です。見覚えのないピンク色のメモが出てきたので、何だろうと思い、休憩がてらそのメモに目を通しました。そこには、拙い文章力と汚い字でじいじいへという題でメッセージが書かれていました。私が幼い頃に祖父にあてた手紙です。15年以上も前のことなので、私はその手紙を書いた事さへ忘れていましたが、ずっと大切に持ってくれていたのです。私は嬉しくて涙が出ました。祖父とはたくさんの思い出がありますが、今になるともっとこうしておけばよかったなと後悔することが沢山あります。

皆さんが今の家族と一緒に暮らせる時間はあとどのぐらいでしょう。寿命がどうとか、そういう暗い話がしたいのではなくて、人によっては、信愛を卒業すると、進学して一人暮らしが始まり、その後就職し、社会人となり、もう実家に戻って暮らすことがなくなる人もいるかもしれませんよね。そう思うと毎日一緒に家族と暮らせる今がどれほどかけがえのないものなのかわかりますよね。祖父がもってくれていた私の手紙からそんなことを思った夏休みでした。