2019年度が終わりました   山本茂樹

本日、卒業式および終業式が行われ、生徒にとっての2019年度は実質的に終了となりました。今後、新型コロナウィルスの感染状況次第では登校日が設けられる可能性はありますが、基本的には春休みに入ったと言えるでしょう。

さて、振り返ってみるとこの2019年度は大変な一年でした。2018年の年末くらいから「平成最後の〇〇」が流行語となり大騒ぎをしていたなかで、年度初めの4月に新元号令和の発表、翌月の改元と続きました。お目出たい年度になるのかと思えば、夏から秋にかけて大雨や台風の被害が相次ぎます。その後も明るいニュースはほとんどない状況のなかで、年度代わりが近づいた2月上旬以降は新型コロナウィルスに振り回される毎日となりました。多くの学校現場では4月に新年度が始まりますので、2020年度はまた気分新たにいい年度になって欲しいなあと願っております。

ところで、みなさんは年度初めがなぜ4月になっているかご存知でしょうか。俗説も含めて諸説ありますが、広く信じられている理由は、稲作に関係する行事が4月ごろから始まるから、というものです。ところが、NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる!』では、驚きの理由が説明されていたのです(筆者未見)。それは、「大蔵省のトップがインチキしたから」というものでした!!

かいつまんで説明しますと、富国強兵をめざす明治日本はつねに財政赤字が続いていたので、大蔵卿(現財務大臣)の松方正義が自分の代での赤字を出さないようにするために、会計年度の始まりと終わりを変更した、というのです。何というご都合主義! しかも国民もまったく疑問に感じることなく4月スタートを受け入れていたというのですから、何ともおおらかな時代だったものです。

そう考えると、我々ももはやこの現実を静かに受け止め、今できることをやるしかないように思います。1カ月まるまるのお休みは信愛生にとっては初めての経験かもしれません。しかし、この1カ月をどう過ごすかで、この後の人生に大きな差がついてくるように思います。それこそ、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られないようにしましょう。