映画「CATS」を観てきました。
世界中で愛されているミュージカル「CATS」が実写版映画になるということで、上映前から気になっていた作品でした。観るなら字幕版ではなく、日本語吹き替え版と決めていました。それは、「CATS」の吹き替え版が許可されているのは、世界でドイツと日本の2か国のみだという点と、声優さんたちがとても贅沢な構成だったことです。主役となる猫たちの吹き替えを、大好きなミュージカル俳優の葵わかなさんや山崎育三郎さん、ダンサーで俳優としても活躍中の大貫勇輔さん、そして、「Official髭男dism」の藤原聡さんという素晴らしい歌唱力の方々が担当していることが魅力でした。
上映が始まるなり、素晴らしい歌声とキレキレの猫たちのダンスが次々と展開し、みごたえのある作品でした。先に公開されたアメリカでは、稀にみる酷評を受けているということでしたが、私としては、リアルすぎる猫の姿も初めは少し違和感があったのですが、物語が進むにつれて、歌やダンスの素晴らしさに集中するので、次第に気にならなくなったし、むしろ、主役のヴィクトリアという白猫がとても美しく可愛らしくうつりました。
そして、年老いた猫のグリザベラが歌い上げる名曲「メモリー」は、最高で、久しぶりに聴いたこの名曲に涙が出ました。この「メモリー」という曲は、私がミュージカル好きになるきっかけを与えてくれた曲で、それ以来、ミュージカルにハマって、劇団四季のミュージカル「CATS」は今までに5回以上は観ていると思います。劇団四季の「CATS」は、劇場に入るなり猫の目線になれる演出や、実際に目の前で猫たちが歌い踊るパフォーマンスが圧巻で、何度見てもワクワクし、鳥肌が立つ作品です。
今回、映画「CATS」を観て、この作品と劇団のミュージカルを比べてどうかというよりも、映画にも劇団ミュージカルにも、それぞれに良さがあると思いました。ミュージカル好きの私としては、映画を観た人たちが、ミュージカルに興味をもって、「実際に劇場へミュージカルを観に行ってみようかな」と思うきっかけになるといいなと思いました。