カープ愛

プロ野球も後半戦が始まり、セリーグでは巨人の独走状態となっております。今年はこれからが暑さの本番を迎えてくるとは思いますが、今の状況だと秋風が感じられるころには優勝マジックが点火しているかもしれません。と、7月18日まではみなさんお考えだったのではないでしょうか。

しかし、金曜日からの3連戦です!なんと、カープが巨人を3タテするという快挙を成し遂げたではありませんか。今年は開幕からつまづき、4勝12敗というどん底を味わったのですが、4月17日の巨人戦から破竹の勢いをとり戻します。そのまま5月は月間最多の20勝をあげ、今年もカープは安泰、と思いきや交流戦から怒涛の下降線をたどり、気が付けば16連敗のヤクルトだけが下にいる、という再度のどん底に陥ってしまいました。そこからは浮上のきっかけを見出せず、「おまえ騒動」で自滅かと思われた中日が2位になったり、解任疑惑まで出ていたラミレス監督のDNAが2位に浮上、ということで、どこと当たっても負け越し、という状態が続いていました。もはや今シーズンは終了か、と全国1億2千万人のカープファンがため息をもらしていたこの巨人3連戦で、見事カープはやってくれたのです。

もしかすると、巨人にだけ強い?という状況かもしれませんが、この状況は、まだまだこの先の希望を失わなくて済む状況です。というのも、1991年の優勝の状況と似ているからです。あのときのカープは、今のようには強くなかったんです。ホームランは江藤の11本が最多、高卒2年目の前田がようやくレギュラーに定着したものの、シーズン通して3割を打ったのは野村謙二郎と山崎隆三だけ、という超貧弱打線だったのです。当時関口宏の番組で(サンデーモーニングか?夜に見たような記憶がありますが…)日本シリーズ直前、「絶対に負けると分かっているのになぜやるのか?」とまでディスられていたほどです(なお、翌週はカープが3勝2敗と王手をかけていた状況だったので、番組内で今度はカープの投手陣がいかにすごいか、という特集が組まれていました。確かに当時のパリーグの覇者西武は最強チームでしたから、カープの強さを見誤っていたのかもしれませんが)。

そんなカープがなぜその年優勝できたのでしょうか。それは、首位の星野中日にだけめっぽう強かったからです。ご存知のとおり(?)中日の星野監督とカープの山本浩二監督は盟友でもあり、よきライバルでもあります。当然お互いを相当意識していたと思うのですが、なぜかこのときのカープは中日にだけ強かったのです。ですから、最終的に中日を逆転して優勝を果たすことができました。

翻って考えるならば、今年もチャンスです。巨人があまりにも他球団に勝ちすぎると逆転は難しくなりますが、これだけ巨人に強いとなると、ゲーム差は一気に縮まります。この3連戦前は12ゲームも差があったのに、3連戦で9まで縮まりました。これを繰り返すと、最終的には逆転も可能、ということになります。

以上、個人的なカープ愛をぶつけてみました。みなさんも、今後のカープの戦い方に注目してください。