国公立大学入学試験(前期日程) 遠藤 徹

本日、全国のほとんどの国公立大学で前期試験が実施されます。センター試験が終わってから、今日まで約1か月が経過しましたが、高校3年生はこの期間中、私立大学の受験と並行して国公立大学2次試験のための受験勉強に取り組んできました。また、それに向けて、各教科で2次対策の講座を設け、進路に応じて受験対策を行ってきました。

国公立大学2次試験は、センター試験と異なり、記述式で出題される問題が主流となり、途中の解き方,考え方を表現する力が必要になります。数学では、公式を導かせる問題が出題されることもあり、証明問題がよく出題されます。ただ単に答を導くだけでなく、「なぜ、そうなるのか?この事柄についてあなたはどう考えるか。」といった内容の問題が最近増えてきているように思います。また、複数の教科の内容を組み入れた「総合問題」を2次試験科目とする大学も増えてきました。

「大学入試センター試験」が2020年度(21年1月)から新テスト「大学入学共通テスト」に移行しますが,国語と数学に記述式問題が導入されます。社会に出てから必要とされる力が変わってきていることが入試改革の背景にあります。先行きが予想しづらいこれからの社会では、知識の量だけでなく、自ら問題を発見し、答えや新しい価値を生み出す力が重要となります。

今年の国公立大学個別試験も、2年後の「新テスト」実施に向けて、それを踏まえた内容(暗記中心の勉強だけでは対応できない、より「思考力・判断力」が必要なテスト)になると予想されます。日頃から日常生活や社会とのかかわりの中から、常に問題意識を持って学習に取り組むことが大切ですね。

受験生の健闘を祈ります。