勉強しよう!

ちょうど2週間前、高校1・2年生の大学体験で神戸大学へ引率しました。天候に恵まれキャンパスからの景色も素晴らしく、文学部の講義ではきれいな紅葉が見える教室で言葉についてじっくり考える、とても贅沢で素敵な90分を過ごしました。

日本語の語源や元来の意味を考えるというテーマの難しいお話でしたが、同時に大変おもしろく、生徒たちにとっては高校の授業とは大きく異なる大学の講義の内容や形式が、とても良い刺激になったようです。そして一日の見学を終えた生徒たちの感想を読みながら、以前読んだ本に書いてあったことを思い出しました。

『大学に行くことの意味は、その存在さえ知らなかった学問と出会うことです。具体的に言うと、卒業するときに、「まさか自分がこんなことを勉強することになるとは思わなかった・・・」という感想を持つことです。学ぶというのは「自分が知らないことを学ぶ」のではなく、「自分がそれを知らないということさえ知らなかったことを学ぶ」という一つ次数の高い営みなんです。』(出典を載せたかったのですが、ずいぶん前のもので調べられませんでした… 内田樹さんの記事です。)

たった一日の見学でしたが、生徒たちはまさにこういう体験をしてきたのだと感じました。今まで考えたこともなかったことを何十年も研究している人が大学にはいます。学問として扱われていることさえ知らなかったという分野もたくさんあります。そんな世界にワクワクしながら、今日は期末考査の時間割発表です。大学で様々なことを吸収するための素地を、高校生活で身につけておきたいですね。