体験することの大切さ 村上 渉

「塩の辛さ、砂糖の甘さは学問では理解できない。だが、なめてみればすぐ分かる」という言葉は和歌山出身であり、パナソニックの創始者である松下幸之助の言葉です。

松下幸之助は経営の神様とも呼ばれ、裕福ではない家庭から世界的な総合電気メーカーをつくりあげました。その理由の一つに先ほどの言葉の考え方があるのではないでしょうか。

確かに、料理をするときに塩の辛さや砂糖の甘さを知るときになめてしまえばすぐに理解できることです。また、砂糖はどれくらいの甘さなのだろう?塩はどれくらいの塩辛さなのだろう?いくら学問を通して見たとしても料理はうまくならないですね。つまり、体験を通して初めてものごとが分かることはたくさんあります。先程の言葉から体験することの大切さを私たちに教えてくれているのではないでしょうか。

例えば、数学の問題を解くときに先生の解説を聞くだけではなかなか問題も解けないため、宿題や勉強を通して数学の問題を解く体験をしていると思います。また、将来の進路について考える際に、大学体験や職業体験といった体験学習が大切になるのではないでしょうか。

さて、本日は高校1年生、2年生は大学体験、中学3年生は職業体験と校外へ体験学習に出かけています。高校生は関西の様々な大学に行き模擬授業やキャンパスツアーに参加しています。中学生は協力していただいた官公庁や民間企業などに出かけ、仕事をする体験をしています。体験を終えて、生徒の皆さんが何を知り、どう考えるようになったか聞かせてもらうのが楽しみです。

最後に、私自身の経験の中でも体験をすることで今まで知らなかったことを知ることができましたし、考えにも浮かばなかったことがたくさん浮かぶようになったと思います。どうしようかなと考えることも大切ですが、まずは「体験してみる」言い替えれば「やってみる」というということを大切に日々皆様とすごしていきたいです。