「読書の秋」  遠藤 徹

10月も半ばとなり、朝晩はずいぶん涼しく感じるようになりました。山間部では紅葉が見られる季節となり、これからますます秋の色合いが濃くなっていくことでしょう。
さて、秋といえば、「スポーツの秋」「芸術の秋」「読書の秋」等と昔から色々と呼ばれる季節ですが、信愛では「読書の時間」(水曜日と土曜日の朝、20分間、教室で読書をする。)があります。
歴史、科学、文学、人文、外国語等、生徒達にとって興味のある分野の本を集中して読書をします。本の中にはさまざまな世界が広がっていますが、その世界の中に入って読書をすると次のような効果が得られるといわれています。

① 本の中の景色や音、においや味等を想像することで、大脳が活性化され、新しい神経回路が生まれます。
② 情緒が安定してストレスが解消されます。
③ 実際に体験したかのように感じることでコミュニケーション力を高めることができます。
④ 本は、その著者ごとに表現の方法が違ったり、結論にアプローチする道筋が違ったり、はたまた切り口そのものが違ったりで、同じことを説明するのにも、様々な視点が内包されています。そのため、日ごろから読書をすること、もっというと多読をしていくことで、多くの角度から内容を捉える事ができるようになります。
⑤ 自分にとって必要な情報を選り分けて読書することで、過度の情報にさらされることなく、情報を処理することができます。さらに、シナプス「シグナルを伝達する接合部位」が新しく形成され、さらに既存のシナプスの働きも活性化することに繋がります。

日頃、受験勉強でストレスがたまっている高校3年生も、「読書の時間」に読書をすることで情緒が安定し、次の授業への集中度が増すようです。知識を増やしながら精神力も高められる読書はいいことずくめですね。

私は、今では、休みの日にのんびりと家で読書しながら過ごすのが趣味ですが、「食欲の秋」とならないように少しはダイエットしなければと思い悩んでいます。