今日は何の日 山本茂樹

今日は9月9日です。暦の上では重陽の節句、菊の節句に当たります。菊は秋を象徴する花なので、桃の節句と対比させることができますが、重陽の節句とはどういう意味なのでしょう。

古代中国では、陰陽による占いを行っていました。陰と陽の2種類を3回重ねて、八卦としていたのです。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」といいますが、この八卦を占いに使用していたわけです。陰・陽の2の3乗で八卦ということですね。八卦は1番目の陽・陽・陽から始まって、8番目の陰・陰・陰で終わります。9番目はまた初めに戻って、陽・陽・陽となりますので、9月9日は究極の「陽が重なる」、「重陽」となるわけです。

しかし、他の節句と比べるとマイナーな存在であり、ひな人形を飾るわけでもなく、鯉のぼりを上げるわけでもありません。どんなことをしていたのかというと、日本では、菊のお酒を飲んでお祝いしていたようです。……地味ですね。江戸時代の俳人松尾芭蕉の俳句に、

草の戸や 日暮れてくれし 菊の酒

というものがありますが、それほど盛大な事をやっていたわけでもないようです。

 

さて、信愛にとっての本日9月9日は、プレテストの日でした。小学生・中学生の受験生の皆さんが一堂に会するのは信愛の行事でもプレテストぐらいでしょうか。朝、来校された皆さんの緊張した面持ちを見ていますと、こちらも身が引き締まる思いが致しました。どうでしたでしょうか、難しい問題もありましたでしょうか?ベストは尽くせましたでしょうか?皆さんが今後も、ますます健闘して頂けますように、我々一同お祈りしております。皆さんが帰られた後の教室を見ていると、少しばかり郷愁を感じるような気が致しました。

世の中は、ちょっとした俳句ブームになっていますので、ここで

一句。

 

プレテスト 兵(つわもの)どもが 夢の跡

完全な盗作ですが、オマージュということでお許し頂きたいと思います。