はやぶさ2の受信電波から感じるスイングバイ

みなさん、こんにちは。本日つぶやきを担当させていただく吉田です。

先日NHKで、本校の生徒たちが和歌山大学秋山教授を中心とする先生方のご指導のもと、はやぶさ2の研究に取り組んでいるという内容の放送があったことをご存知でしょうか?番組の中で紹介されていた「3月の大会」というのがまさに今日でした。今は発表を終え、興奮冷めやらぬ状態の中、帰りの新幹線からつぶやいています。

今日は高2生二名(西川さん、西村さん)が首都大学東京(東京、八王子)で発表を行いました。午前中はポスター発表、午後は口頭発表です。

ポスター発表(写真)では、たくさんの方々が聞きに来てくれて、研究結果や計算の方法などの質問に果敢に答えました。特にJAXAの職員の方々が5~6回かわるがわる来てくれて、鋭く質問され、アドバイスもいただきました。

午後の口頭発表では、漫才の「ボケとツッコミ」をお手本に、質問する側と答える側に分かれて、二人で協力して発表を行いました。今回の天文学会は発表希望者がとても多く、各グループに与えられた時間はわずか1分。この1分でどれだけのことを伝えられるのかを考え、出来る限りのことはやりました。数グループ終了ごとに5分間の質問タイムがあるのですが、なんと我々は2件も質問していただきました。二人とも本当によく頑張ってくれました。

1月5日に初会合があり、研究と平行してアブストラクト作成、発表用画像作成、ポスター作成と常に締切りに追われながらよく2ヶ月でここまで来たと思います。また、今回は補助に回ってくれた1年生の二人もよく協力してくれました。

蛇足ですが、行き帰りに時間があるため、『天野先生の「青色LEDの世界」』(天野浩ほか著)という本を読んでいます。天野浩さんといえば、一昨年青色LEDの発明でノーベル賞を取られた名古屋大学の教授です。青色LEDについて素人でもわかるようにわかりやすく説明されているのでオススメの1冊です。中でも特に印象に残っているのが、冒頭で「青色LEDの次」にかける思いを熱く語っているくだりです。ノーベル賞受賞という偉業を達成したにも関わらず、それに飽き足りず「その次」に思いを寄せる氏の力強さに脱帽です。私は氏の研究者としての業績を語れる立場にはありませんが、中高生に与える教育的効果は絶大であると思います。はやぶさの件と合わせ、我々中高教員はこのようなプロの研究者と中高生をつなぐ”架け橋”であるべきだと改めて感じた一日でした。