9000 choices 大谷 真以子

「人は一日9000回もの選択をしながら生活している」

最近読んでいた小説の中で出会った文章です。大げさかもしれませんが、生きる中で私たちはその大小に関わらず多くの選択をし、そしてそのそれぞれの選択の積み重ねの結果が今自分のいる場所、今の自分を作っているのだな、と改めて感じさせられました。目覚ましがなっているけれどあと5分寝ていたい… 頑張って起きるのか、あったかい布団にとどまるか。好きな人と二人きりになれた。このチャンスに自分の気持ちを伝えるか、気持ちを隠して友達のふりをするか。

信愛で学校生活をおくる皆さんも、日々選択の連続ですよね。英語の宿題の提出が間に合いそうにない。不本意だが答えを写して出そうか… 今日の体育はマラソン。雨も降りそうにない。具合は悪くないが体調不良だと言って見学しちゃおうか… 帰り道。どうしても携帯をチェックしたい、でも見つかったらやばいな… 多くの葛藤があり、そしてその時の自分の欲望に負けて、「楽な選択」をしがちです。でも、若いエネルギーに満ち溢れている皆さんには、ぜひ「しんどい選択」をしてほしい、と思います。私の担任している高校2年生も今年は受験生。1年後を見据えて今を過ごさなければいけない、ということは分かっていても簡単なことではありません。でも、きっと「しんどい選択」は「楽な選択」よりも、皆さんを成長させてくれるはずです。少しの我慢、少しの努力をする、という選択。その積み重ねが、皆さんを希望の進路に導いてくれると信じ、後悔のないようにこれからの一年間にするであろう328万5000回の選択を大切にしてください。