方言男子です。  金森英岳

みなさん、こんにちは、金森英岳です。お久しぶりの百人一筆の担当となります。

 

紀の国わかやま国体の、本校生徒たちの活躍については『新着情報』を見ていただくことにいたしまして。私は、「自分が当たり前と思っていたことが、他の地域の人たちには通じないのだなぁ。」という体験をした話を書きます。

 

先日、九州に旅行に行きまして、とあるお店を利用した際、名前を聞かれる機会がありました。お店の人に「お名前は?」と聞かれたので、「金森です。」少し間がありまして、「お金持ちの金に、木3つの森です」と私はいつものように答えました。すると、お店の人は手を止めたまま、こちらを見返しており、表情から頭の上に?マークがいくつも並んでいるのが分かりました。森というたいへんメジャーな、そして簡単な漢字がどうして分からないのか?と疑問に思いました。

 

しかし、次の瞬間、私はピンっと来ました。上記のように「お金持ちの金に、木3つの森です」と字で書くと何のことなのかさっぱり分からないと思いますが、生まれも育ちも生粋の大阪人の私は、『おかねもちもかねに、きぃみっつのもりです。』と言っていたのです。

 

大阪では、いわゆる助詞を省略し、その直前の単語の語尾を伸ばす傾向がありまして。特に一文字の単語では、「手」は『てぇ』、「毛」は『けぇ』、「目」は『めぇ』、「歯」は『はぁ』などとなるのです。

 

私が『きぃみっつのもりです。』と言ったとき、九州のお店の人の頭の中はおそらく『奇異が3つ?そんな漢字があるの?それをもりって読むの??』ということになっていたと想像します。

 

自分で疑問を抱き、すぐさま自分で解決できて、自分で勝手に納得してすっきりしました、というお話でした。