カレー・シチュー・とんかつ・からあげ…
これらは、私の家族が私の好物だと思っているものです。「疲れてるやろ、風邪ひいたらあかんで」という言葉とともに食卓に並びます。
これらが食卓に並ぶたび、子供はいつまでたっても子供なんだな、親は何歳になっても親なんだな、と思います。この人たちの中では、私はいつまでたっても頼りないし、お子様舌だし、揚げ物が好物なんだな、と。皆さんのご家庭も、きっとそうなんじゃないでしょうか。

学校の先生も同じです。たとえ、たった一年、毎週2～3回、教科の先生として関わっただけだとしても、あなたはいつまでたっても私たちの生徒です。三年間毎日担任として関わっていたならなおさらです。口うるさかったかもしれません、鬱陶しかったかもしれません。みなさんはどう思っているかわからないけれど、みなさんは、いつまでたっても信愛の生徒であり、私たちの生徒であり、私の生徒です。

さて、去年のちょうど同じ時期に百人一筆を書きました。そろそろ306番の聖歌の練習が始まる時期です。私の高校時代の担任の先生は、校内でも有名な、涙もろい人でした。その先生に負けず劣らず涙もろい私は、いったいどうなってしまうのでしょうか。当日が、待ち遠しいような、怖いような……。