梅雨のひとコマ 大音雅子

前回、高3生とともに受けた「お茶室でのマナー講座」について書かせていただいたのが、ほぼ2カ月前。それから、中間試験・教育実習などもあり、昨日はもう期末試験時間割発表となりました。私が今担当させていただいている高3生は、「3年生だ、がんばらなきゃ」という気持ちが空回りしたり、気持ちが整わないうちに「えっ!もう1学期後半?何も形になっていない、大丈夫かな」と、一番不安になると言われる6月が終わろうとしています。

さて6月はじめから教育実習がありましたが、今年の教育実習生は4年前に高3で担当し、この不安な時期をともに過ごして卒業を見送った生徒たちがほとんどでした。
その中の一人で理科(生物)の実習生が、私の英語の授業見学を終えた後、とても素敵なコメントを口にしてくれましたので、ぜひ現役生徒にも・・・と終礼で少し話してもらいました。

「私は、決して英語が得意な生徒ではなかったので、大音先生の授業はホントに緊張ばかりしていて、でも、ずーっと先生の脚にしがみつき『絶対先生の脚を離したらあかん!でも離したほうが楽・・・いや!でも離したらあかん!』と思って、英語を勉強し、国立大の農学部に入学できた私ですが、大学に行ってみると友達が苦労している大学の英語の論文とかも、読めたりするんです。今日、先生の授業を見学しながら、『こんなにいろいろフォローしながら授業してくれてたんや、もっと生かせたやろに、もったいないことしたな』と思いましたが、このクラスとは生物の授業のお手伝いをしたり、英語の授業見学させてもらっただけですが、『大音先生の生徒』というだけですぐに親近感が湧いて、この話もさせてもらえました」などなど。

中高生の一時期、時空間を共にした生徒たちが、こうして年代を越えても何か「同士!?として共通の想いを持ってくれることは、とても素敵なことだと感じました。最近私は歳とともに体力の衰えが否めないなあ、と感じる中で現役生徒の想いを全身に受けている毎日なのですが、「『大音先生も昔の元気がなくなってきたなあ』ってならないで」との卒業生の声に背中を押され、改めて居住まいを正す気持ちにさせられました。

梅雨のこの時期、気持ちは湿りがちですが、そんな時ふと色とりどりに咲く紫陽花に気持ちが癒されることがあります。卒業生からの言葉もそんなひとコマと感じられ、
全く個人的な想いばかりを綴ることになってしまったことをお許しください。

卒業生・現役生、そしてこれから受験を考えていて下さる皆さんにとって、少しでも力となれるように(それはとりもなおさず、私の力としていただいているものです)願いながら・・・

まずは目の前の期末試験、頑張りましょう!