ちょっと いい話       井谷 準子

20日に25年度の終業式を終え、今、学校は新年度に向け準備を進めています。

そんな中、高校3年生の戦いもやっと終わりにさしかかり、国公立後期の結果も残すところ明日を待つのみ。

後期の合格の知らせは、本当に本当に良かったと、大きなため息と共に皆の顔がほころびます。 長い長い辛抱をしてきたことを知っているだけに、抱きしめてあげたいほどの勢いで職員室は喜びに満たされます。

ここで、ちょっといい話をひとつ。

国公立前期にさかのぼります。 某国公立医学部での合格発表の日、E先生は担任している生徒の発表を見に大学までわざわざ行きました。 もちろん生徒と待ち合わせをして。 E先生の視力は並外れて良いのでずいぶん遠くから番号を確認することができてしまい、生徒と会う前に、『いよっしゃあ~! やったあ~!!』 と、ガッツポーズを複数回。 あまりの喜びの勢いに周りに医学部の学生達が、『合格ですか?』 と寄ってきて、『はい、合格しました』 と返事をし、『胴上げや~』 となり、E先生、宙に舞うこと5回。           舞いながらE先生、「え~っと 生徒はどこにおるんやろ」 とあたりを眺め、当の生徒は、遠くの方で胴上げされている先生を見つけ、「なんで、E先生、胴上げされてんやろ?」と。                       この光景、誰か写真に撮っておいてほしかった。 胴上げして下さった学生さん達、すみません、あれは担任の先生でした。 きっと苦節、うん10年の浪人生がやっと合格したのだと思って頑張って上げて下さったのでしょう。 E先生、クラブ勧誘のチラシを両手に抱えて、舞い上がったまま学校に戻って来ました。

26年度は、どんな年になるやら? 信愛は生徒も先生も一生懸命がんばります。よね。