「海外研修の学びを深める会」を開催しました

1月11日(土)、12日(日)の2日間に渡って、海外研修を実施している全国6校の生徒が本学に集まり、本学が幹事校として「海外研修の学びを深める会」を開催しました。
これは昨年度まで「合同カンボジア研修」という名称で実施していたものが、様々な社会情勢の変化等に伴い、海外研修の再編が行われ、カンボジア以外の国(ベトナムやタイなど)に渡航する学校も出てきたことによって名称が変更したものになります。

今年度は、岡山学芸館高等学校(岡山)、啓明学園高等学校(東京)、昭和女子大学附属昭和高等学校(東京)、成城中学校・高等学校(東京)、榛原高等学校(静岡)、そして本学(和歌山)と設立の経緯も所在地も学校の形態も異なる6つの学校が集まりました。
今回は全ての学校が東南アジア圏を訪問し、それぞれの行程で研修を行ったため、まずは各校の研修内容についての共有を行いました。同じ東南アジアを訪問しても研修のテーマや内容が異なることで体験も全く異なっており、生徒たちの学びはさらに深まったようです。

アイスブレイクを経て、少しずつ生徒たちの緊張がほぐれてきたあとは、いよいよ本格的に研修がスタートします。
今回は、ある時はJICA、またある時は世界銀行、そして、さらにまたある時にはベトナムでラーメン店の店主など多様な経歴をお持ちで、現在は京都大学成長戦略本部特任准教授でいらっしゃる真鍋希代嗣先生に講師をお願いし、「あなたたちがカンボジア教育省の大臣であり、今日本政府から教育に関する援助と技術的な支援が受けられるとして、どのような教育機関をカンボジアに新たに設立しますか」をテーマに、学校の枠を越えたグループを編成し、最善の解を導き出すという活動を行いました。

今年度参加した生徒は例年と比較すると少し大人しめの生徒が多く、全体の前でも当たり前のように発言できる生徒は少なかったですが、その分グループワークではメンバーとしっかりコミュニケーションをとり、1日目のプログラム終了後もスマホ等を活用しながら連絡をとり、色々な考えを共有していたようでした。

2日目の午後からは最終発表で、「過疎農村部の子どもだけでなく大人もターゲットとし、基本的な学習を行い、学んだ人が次は先生になる、学んだ大人が子供が学ぶことに理解を示すようになるなどの効果を期待する日本の塾のような、支援頼みではなくカンボジアに人たちで続けていくことのできる教育機関の設立」を提案したグループが最優秀賞として真鍋先生に表彰していただきました。

最後の振り返りでは、参加した生徒全員が自ら何らかのコメントを残すなど、たった1泊2日の短い期間ではありましたが、他校の生徒から大きな刺激を受けそれぞれが成長したようです。


なお、本研修会の次の幹事校は岡山学芸館高等学校となりましたので、次年度は岡山県で開催されることになっております。