カンボジア研修5日目の報告

かなり遅くなりましたが、5日目の報告です。

ホテルを出発後、まずは地元の方の利用する市場に向かいました。
昨年度クメール料理体験を行った生徒が実際に食材購入にチャレンジした市場です。
一般の方がどのように食材を売買しているのかはぜひ見てほしいと思い、見学に行ってきました。


野菜はともかく魚やお肉は写真の通りの形で売っていますので、ハエが群がったり、少し匂いがあったりしますが、ある生徒からは、衛生的な問題はあるかもしれないが、トレーなどを使わない売り方は実はエコなのではないかという声が。これもイオンと市場という2か所での経験が複数の視点から物事を見るということにつながっているのかもとうれしく感じました。自分たちの生活が失ったものにも目が及んでいるのは今回の大きな成果ではないでしょうか。

また、今回の旅の至るところで気になる広告の看板を見かけるのに、コンビニなどでは売っておらず私たちにとって幻のドリンクだった「idol」という飲み物を市場内の食堂で偶然発見。英語がほとんど通じない現地の方と交渉し、さらにほんの少しですがまけてもらってゲットしたことにも頼もしさを感じました。ちなみに、味はかき氷にかけるいちごシロップぐらい甘〜くて水なしでは飲めませんでした笑 まあそれもよき経験です。

市場の後はシェムリアップの教員養成大学へ。
今回教育関係の進路志望を持っている生徒が2名おり、その生徒たちにとっては貴重な学びの機会です。
事前に教員養成大学と聞いていましたが、小学校の教員を養成する2年制の学校ですので、我々の感覚では専門学校という位置付けかもしれません。

現在カンボジアでは小学校教員志望の熱が高く、年間40000人ほどいるそうですが、その中で1000人しか教員養成の学校に入ることができないそうで、非常に狭き門となっています。また、事前に勤務したい小学校の校長先生から2年前の段階で勤務の内諾をもらい、プノンペンで試験を受け、やっとこの学校に通うことができるそうです。
ちなみに、中高の先生は4年制大学に通わないとなることができず、小学校の先生以上の難関だそうで、少し尊敬の眼差しを向けてもらいました。

また、この大学には付属の小学校が設置されており、教育実習的なことも容易に行うことができるようです。

学生さんたちにもインタビューをすることができたのですが、なぜ小学校の先生になりたいのかというと、もちろんお給料的な部分もありますが、多くの学生さんたちからこれから国が発展していく上で大切なのは教育であるとか、地方の方ではまだまだ教育が行き届いていないのでそれを改善したいといった社会奉仕の意識も強く感じる意見が多く、色々と感じさせられる機会となりました。


教員養成大学訪問後には、海外ならではのすてきな出会いも。
偶然大学の前に、日本の方が経営しているお土産店「Cambodia Tea Time」があったため何気なく入ってみると、春から日本のホテルで働くことが決まっている方が ワーキングホリデーを使って勤務なさっていらっしゃいました。
私たちにも興味を持ってくださり、インスタで取り上げてくださったそうです。
今後、そのホテルがカンボジアに進出することが決まっているため、もしかすると今後お話をしていただけるような機会にも繋がるかもしれません。

さて、本日もローカルな食堂で昼食をとった後は、このカンボジア研修に欠かせないSr.橋本進子先生のところへ。
Sr.橋本先生は、30年ほど前和歌山信愛でも勤務なさっていたシスターですが、その後カンボジアで子供たちへの読書推進活動を自らのミッションとして取り組んでいらっしゃる方です。
まずは教会を訪問してお祈りをすませた後、今回はロメロセンターという施設を訪問。

こちらでは、さまざまな事情があって家族の一緒に住むことができない学生の就学を支援し、住居の提供などもしているところです。
また、同時に週に2回近隣の子供たちのために夕食などを提供するという活動も行っています。
今回は訪問日がその日に当たっており、子供たちと交流するとともに、夕食を作るお手伝いをさせていただくことになっていました。
まずは絵本や折り紙を使いながら学生たちと交流し、日本語を教えたり、クメール語を教えてもらったりと充実した時間を過ごすことができました。


ところが、この日はたまたま食事を作らず、テイクアウトの日だったことが直前で判明。残念ながら夕食作りのお手伝いをすることができませんでした。しかし、食事の前のお祈りの時に、歌を2曲歌うという指令が。
生徒たちはあわてて打ち合わせを行い、クリスマスソングとして「しずけき」、そして校歌の2曲を無事に披露しました。

正直なところ、もう少し奉仕活動をさせていただきたかったところではありますが、生徒たちのところに子供たちが群がり、英語で意志の疎通はできなかったもののとても幸せな時間を過ごすことができました。



なお、体育祭の時に集めさせていただいた募金、未利用文具、Global Activity Clubが今年度集めたお金についてもちゃんとSr.橋本先生にお渡ししてきました。
ご協力いただいた皆さま本当にありがとうございました。


以上5日目の報告です。
いよいよ帰国のための飛行機の搭乗が始まりますので、見直しができず変なところがあったらすみません。