高校1年生フィールドワーク報告(テーマ:地域経済)

高校1年生担当、山本茂樹から報告させていただきます。
さて、高校1年生は、4月から四つのテーマに分かれて、グループ学習に励んでまいりました。四つのテーマとは、地域医療、地域防災、産業課題、地域経済です。このうち、私が担当させていただいております、地域経済についてご報告させていただきます。
地域経済では、「中心街に恒常的なにぎわいを作るためにどのような取り組みをすればよいか、また、その組織づくり、財源はどうするか」というテーマを、和歌山大学経済学部の特任助教、上野美咲先生からいただいております。生徒たちは、自分たちでいろいろ調べたり、アイデアを出し合ったりして、考察を深めてまいりました。しかし、机の上での議論やリサーチでは、具体性に乏しいという欠点がありました。それを補うために行われたのが、今回のフィールドワークです。
フィールドワークは、8月3日(月)に、四つのテーマごとに同時並行的に行われました。地域経済は、まず田辺市を訪問し、南紀みらい株式会社の中山智之様、あがら☆たなべぇ調査隊の池田周作隊長から田辺市街地の取り組みについてプレゼンテーションしていただきました。田辺市街地では、「南紀田辺☆うめぇバル」というイベントを行ったり、古い民家を改装して「紺屋町家」という宿泊施設を開業したりするなど、積極的な取り組みを行っておられるということでした。生徒たちも、プレゼンを真剣に聞いて、自分たちのアイデアを補強しようとしています。

その後、実際に田辺の市街地を見学して回りました。人数が多かったこともあり、大きく二つのグループに分けての見学です。私が回った方では、有名な「蒲鉾 たな梅」を訪問させていただいたり、「紺屋町家」の外観を見学させていただいたりしました。意外と古い建物も多く残っており、中でも昭和期に建築された警察署の跡地は、「ララ・ロカレ」というおしゃれなベーカリーショップ兼イベント施設となっており、観光資源としても十分に魅力的なものでした。しかし、この日は非常に暑く、せっかくのフィールドワークでしたが、生徒たちもややバテ気味でした……

最後に、再び和歌山市内に戻ります。和歌山の中心地と言えば、やはりぶらくり丁です。株式会社ぶらくりの日茂由萬様から、中心市街地の空洞化の原因や対策、ぶらくり丁の歴史などについてレクチャーしていただきました。ぶらくり丁の昭和50年代くらいまでのにぎわいは、生徒たちにとってはまったく想像もできないことであったようです。

こうして、フィールドワークを経験した生徒たちは、自分たちのアイデアに具体性を盛り込むことができるようになりました。10月にはポスターセッション、12月にはパワーポイントを使っての発表を控えています。どのような発表になるか、今から楽しみにしています。ぜひ、頑張って欲しいと思います。