高校1年生「探求基礎」、産業課題のワークショップ報告

SGH委員会の大村です。
少し遅くなりましたが、6月3日に行われた高校1年生の「探求基礎」の「産業課題」のワークショップの様子について報告させていただきます。
他の3つのワークショップと異なり、「産業課題」に関しては、前回のパネルディスカッションでもお世話になった株式会社TREEの取締役社長でもあり、一般社団法人Green Educationの代表理事でもある水野雅弘様のお力をお借りして実施されました。

水野雅弘様です。

「産業課題」は、永続可能な農業として世界農業遺産への認定を目指している「みなべ、田辺の梅システム」の抱える課題について考えるという課題解決型学習になっています。しかし、400年以上も続く「生物の多様性」と「共生」を実現したこのすばらしい農業システムにもいくつかの課題があります。「農業従事者の高齢化」「梅需要の減少」などがそれです。今回は、水野様のお持ちの映像教材を使用させていただいたり、助っ人として力を貸して下さった株式会社岩本食品の取締役、企画部部長である岩本智良様には、加工業者の抱える現状、問題について色々とお話をいただきました。

岩本智良様です。

日本の食料事情についてまとめた映像資料です。日本固有の食文化に立ちかえることが「地域の再生」のチャンスにもなるという意見は非常に興味深いものでした。

他のワークショップ同様、「産業課題」の班もクラスを越えたメンバーで初対面。最初は、ぎこちない雰囲気の中でのスタートとなりましたが、梅干しをどれぐらい普段食べているかという調査からのインタビューやリーダーを決める「シャカシャカポン」などを通して少しずつ緊張がほぐれていく様子が感じられました。

ワークショップ開始直後です。まだまだ、ぎこちない様子が背中からも伝わってきます。

これが「シャカシャカポン」の様子です。

また、ワークショップは長々と時間を使うのではなく、短い時間でさっとアイディアを出させるという手法も新鮮。
今回は導入ということで、梅の消費を拡大させるための商品アイディアをあぶり出しましたが、短い時間にも関わらず水野様や岩本様を唸らせるようなアイディアも出てきました。

ワークショップの様子です。表情や積極性の違いは明らかです。

最後は、各班のアイディア発表です。

発表の様子も上手く導くことで、生徒たちの色々な表情を引き出すことができるなぁと改めて感じます。
ファシリテーターの合いの手で、アイディアを認められた生徒たちの喜びや誇らしさが伝わってきました。

次は、本格的に「産業課題」の抱える諸問題についてアプローチしていきます。
今後がますます楽しみになる第1回ワークショップとなりました。

なお、水野様、岩本様お忙しい中、今回も生徒たちに貴重な体験を届けていただき本当にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。