合同カンボジア研修をおこないました

カンボジアをフィールドに海外研修を行っている全国の高校生が集まり、その学びを共有し、新たな気付きを得たり、学校の枠組みを超えたネットワークを構築したりするきっかけの場となっている合同カンボジア研修。毎年1月におこなわれ、今年は本校が幹事校ということもあり、約1年前から宿泊施設を予約し、少しずつ準備をしてきましたが、今年はコロナの影響でどの学校もカンボジアに渡航できませんでした。合同カンボジア研修も頓挫しかけましたが、せっかくこれまで先輩方が築いてきた繋がりが切れてしまうのはしのびないということで、オンラインで日本全国とカンボジアをつないで実施することとなりました。

本校が幹事校となり、昭和女子大学付属昭和中学校・高等学校、啓明学園中学校・高等学校、岡山学芸館高等学校、広島女学院中学高等学校のみなさんにご参加いただき、カンボジアで活動をおこなっている一般社団法人Kumae代表理事の山勢拓弥さん、任意団体Share the Windの内田隆太さん、NPO法人サンタピアップ代表の古川沙樹さん、HAPPY SMILE TOUR CEOの伊東邦将さんにカンボジアからお話をしていただきました。

カンボジアにおけるコロナの状況や、それに伴う生活の変化、仕事の変化、またそれらに対してにどのように前向きに対応しているかという話を中心に、カンボジアで働くこと、カンボジアの人々を支援することの意味について聞かせていただき、その後は「先入観」をテーマに各校に分かれてディスカッションをおこないました。

その後、各校のディスカッションの内容を共有し、カンボジアのみなさんから講評をいただき、第1部は終了しました。

第2部は各校3グループに分かれて、「進路・将来について」「探究活動について」「コロナ禍で学んだこと・感じたこと」のテーマでそれぞれ議論しました。予定していた30分では時間が足りず、延長して議論しているグループもありました。緊急事態宣言が出された地域に住んでいる生徒さんも多くいて、自分が今置かれている状況や、その状況を踏まえてこれからどのように前を向いて進んでいくのか、ということについて熱い議論がなされていました。

カンボジアのみなさんが、「コロナ禍という困難な状況の中にあっても、歩みを止めずに、新しいことにチャレンジしている。」という話をしてくださいました。それは日本にいる我々も同じであると感じました。本校にとって、これだけ大人数の生徒さんとカンボジアをオンラインで繋ぐという作業は初めてのことで、準備に悪戦苦闘しましたが、それと同時に、学びをとめない姿勢、新しいことに挑戦する姿勢を生徒のみなさんに見せることができたのには意味があったのではないか、とその話を聞いて思いました。

2021年もカンボジアに行ける見通しは立っておらず、各校の海外研修もどのようになっていくのか、今はまだ想像がつきませんが、常に新しい学びのかたちは模索していきたいと考えています。本日、ご協力いただいたカンボジアのみなさん、各校の先生方、生徒のみなさん、本当にありがとうございました。