面川 美保子

朝夕、涼しくなり、秋の気配を感じるようになりました。

先日、まだ暑かった9月上旬に、友人から、次のような写真が送られてきました。

家族で出かけた信州の山で見つけたとの事。写真とともに、動画も送られてきました。

大きさは推定10センチ余り。

三角形の頭とみられる部分を少し持ち上げながら、平たい体を伸び縮みさせながらゆっくりと前進させる姿に、友人家族は驚き、しばらく観察していたようです。とりわけ、小学6年生の息子さんは、興味津々。これは何だろう?ということで、私に連絡してきたのです。

 

私も見たことがなく、「黒色・平たい・三角頭…」と検索すると、すぐに「コウガイビル」という生物と判明。

ヒルと名前がついていますが、山にいるヒルとは違い、生き物の血は吸いません。水の中に棲むプラナリア(ウズムシ)の仲間で、名前の由来は、昔の日本女性の髪飾りである笄(こうがい)に形が似ているからだそうです。

コウガイビルは肉食で、ナメクジやミミズ、カタツムリなどを食べ、湿った場所を好んで生活している生物。雨が降った後だったので、活動(移動)している「コウガイビル」を見つけたのでしょう。名前と共に、上記の事を伝えると、大変喜んでくれました。私も一緒に旅をした気分になり、何だかウキウキした気持ちになりました。

 

写真を見て、何!気持ち悪い!と感じた人もいることでしょう。でも、本当に色々な生物が私たちの周りに存在します。そしてこれらの生物が関わりあって生態系を構成しています。

私の担当する理科2分野・生物では、動物の姿や生態を、写真や動画から学び、感じて欲しいと考え、授業でよく扱っています。この2学期からは、プロジェクターも最新式になり、映像が鮮明で、動物の体表面の様子など、本当に綺麗に映し出されます。

気持ち悪い!と言われても、授業中にどんどん紹介していこうと思っています。

 

写真の生物に興味ある人、「クロイロコウガイビル」で検索してみて下さい。面白い動画が見られますよ。