今夜は「バルス祭り」ですね。
ほー、そんな祭りがあるのかと思われたあなたは、まだまだサブカルへのご理解が足りないですよ。
分かる人には分かるこの「バルス祭り」、いつ行われるのかと言いますと、金曜ロードSHOW!『天空の城ラピュタ』が放送される日の夜午後11時前後なのです。まだまだ謎解きのような感じで、頭に疑問符がついておられる方が多いでしょう。順をおって説明いたします。
まず「バルス」とは何か、ということですが、『天空の城ラピュタ』で唱えられる「滅びの呪文」のことです。ムスカという悪党(とても分かりやすい勧善懲悪ストーリーです)が空飛ぶ要塞ラピュタの科学力を悪用しようとしたため、ラピュタの正統な王位継承者である少女シータが、少年パズーとともに「バルス」と唱えます。その呪文によりラピュタは崩壊を始め、シータとパズーは世界をラピュタの脅威から救ったのでした。
ちなみに、初期の宮﨑駿作品の思想は「自然VS人間」であり、作中で人間の作ったものに依存したムスカは死に(直接の描写はない。有名な「目が目が」シーンのみ)、シータとパズーは木の根につかまって助かります。象徴的な作品です。
「バルス」についてはお分かりいただけたかと思いますが、「祭り」がまだピンときませんね。実はこの作品が放送されるたびに、リアル視聴をしている人たちが、「バルス」の瞬間に合わせてTwitterで「バルス」とつぶやくのです。それが社会現象ともなっていることから、「バルス祭り」と呼ばれることになりました。
何だたかだかアニメの話じゃないか、と侮ることなかれ。2011年12月9日の放映時は、1秒間のツイート数(TPS)が25088TPSとなり、当時の世界記録を達成いたしました。しかし、これはまだ序章に過ぎなかったのです。2013年1月1日に「あけおめ」ツイート(33388TPS)に世界記録を塗り替えられてしまいましたが、同年8月2日の放映時には、143199TPSという驚異的なツイート数を記録し、世界記録を更新しました!(現在も世界記録であるかは寡聞にして不明)
なお、2016年1月15日の放送では約55000TPSと記録が大幅にダウンしており、昨今のテレビ界の視聴率低迷とTwitter人気の翳り(個人的感想です)から今回の放送での世界新記録の樹立は困難と思われます。
1986年に公開されたこの映画、いまだに根強い人気を誇っています。胸が熱くなる感動的な映画です。人間にとって大切なことを教えてくれる映画です。信愛生のみなさんも、勉強の手をとめて一度見てみてはいかがでしょうか。