いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜 感想①

みなさんは、NHKの大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜』をご覧になっていますか?
私は第1話、第2話を見たあと、何かと忙しくて見ることができなかったのですが、5月中旬から再び見始めました。視聴習慣が変化してNHKばかり見ている、という関係もありますが、もともと大河ドラマは大好きだったのです。
本来、スポンサーの関係ないNHKは視聴率競争の外にあるはずなのですが、『いだてん』に関しては6%台ということで低視聴率ばかりが話題になっています。朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の脚本家である宮藤官九郎さんが脚本を担当されているということで、視聴率にも期待がかかっていたと思うのですが、思ったようにはいっていないようです。

では、肝心の中身はどうか、ということですが、私個人の感想は「面白い!」の一言につきます。オープニングの軽快というか軽妙な音楽を聴いているとワクワクしますし、映像も記録映画を見ているようで、非常に興味深いです。ドラマの中身も、語りの5代目古今亭志ん生をからめて落語を織り交ぜることで、ウィットに富んだものとなっていると思います。ただ、職場の他の先生方に感想をうかがってみたところ、「主人公(金栗四三)が走ってばっかりで働かないのがイライラする」などの感想がありました。なるほど、私はその辺のイライラする3~4か月をすっ飛ばして見始めたので、違う感想を持っているのかもしれません。また、より酷いのは森山未來演じる美濃部孝蔵(のちの5代目古今亭志ん生)で、飲む、打つ、買うで家にまったくお金を入れておりません。このドラマは主人公が働かないドラマなのでしょうか(笑)。これでは女性視聴者がついていけなくなるのも、無理はないかもしれません。

さて、昨日、第2部「田畑政治編」がスタートしました。この阿部サダヲが演じる田畑政治という男、これももしかすると視聴者をイライラさせるキャラクターかもしれません(笑)。とにかくせっかちで自分勝手、新聞記者でありながら水連(大日本水上競技聯盟のことか?現日本水泳連盟の前身)に入り浸って麻雀ばかりやっているのです。またまた働かない主人公かと思われますが、この人物、行動力はかなりありました! 昨日の放送の最後に、500万円のお金を工面して加納治五郎(配役:役所広司)のもとにやって来るのです。折しも体協(大日本体育協会。現日本スポーツ協会)では資金繰りに苦しんでおり、アムステルダムオリンピックへの選手団の派遣をどうするか頭を悩ませていたところでした。どうやらドラマでは高橋是清(当時大蔵大臣? 配役はショーケンこと萩原健一。遺作となったか?)にお金を出してもらったようです。普通は現役の大臣に対してモノを言うことに遠慮したり、気後れしたりすると思いますが、田畑政治はまったくそんなことがありませんでした。この行動力は、桁違いだと思います。

今後、物語はオリンピックの参加に関するお話から誘致のお話へと移り変わっていくと思われます。ドラマ上、加納治五郎から「彼は口がいだてんだ」と評された田畑政治が、どのような活躍を見せてくれるのか、どのようにして日本へのオリンピック誘致が成功したのか、今から楽しみです。みなさんも、ぜひぜひご覧ください!