「印象」に負けるな  森田亮治

日本は今年9月にIWC(国際捕鯨委員会)に「商業捕鯨」を行う提案をすると決めました。鯨の生態等を調査するために少数の鯨を狩る「調査捕鯨」とは異なり商いのために大量に鯨を狩る「商業捕鯨」に、反捕鯨国の反対は必至でしょう。

種類によって鯨は相当数増加しており、イワシ等の漁獲高が減少傾向にあるのは鯨の増加が一因だと言われます。しかし「増えているならもっと獲って良い」という理屈は鯨やイルカに関してはなかなか通用しません。かつてより「鯨やイルカのような頭の良い生き物を殺しては可哀そう」という考えが反捕鯨の一部で根強いからです。

この言い分は印象としてもっともらしく聞こえますが、少し考えると「頭が悪いものは殺してもかまわない」という背筋も凍るような暴言とも受け取ることができます。印象や感情に訴えかける表現に対してこそ一度立ち止まって考えてみる必要があるでしょう。

第一印象だけで問題を即時に決定づけるのはとても危なっかしく思います。今回の商業捕鯨の是非は様々な統計や文化的側面、もちろん情緒的な部分も踏まえてじっくりと話し合われることを願っています。

私自身「印象」だけで物事を判断することを避けたいと思いますし、生徒の皆さんにも「印象」に負けない大人に育って欲しいと願っています。