晩御飯 山本恵

最近寒い日が続いています。放課後教室にいると、生徒のみんなの晩御飯の話になります。寒くなってくると温かいメニューが増えるようで、「二日連続で鍋」という意見もありました。私の家も先日二日連続鍋でした。他にも「お好み焼き」という関西らしいメニューや、「ぎょうざ」「アスパラのベーコン巻き」など、手をかけて作られていることが想像されるメニューもあります。

先日、西日本新聞のウェブニュースで『余命を宣告された51歳女性の願い事。「私に何かあったとき、一生懸命看護してくれた娘が病院のそばを通るたび一人涙流しませんように。そばで誰かが悲しい背中をさすってくれますように」「部活に励んでいる息子の弁当がコンビニの弁当になっても、どうか一緒に楽しく食べてくれる仲間がそばに居てくれますように」』という記事を読みました。

私自身、中学生の時、友達とうまくいかず一人で昼ご飯を食べていた時期がほんの少しありました。母には言えなかったのですが、お弁当のおかずを工夫して作ってくれている母の様子をみていると、一人で食べていることが申し訳なく思えました。「頑張って作ってくれても誰も見ていないのに・・・」と。そのあとすぐに友達と仲直りして、また楽しい昼食の時間を取り戻すことができました。

生徒のみんなの晩御飯の話を聞きながら、たとえ手作り弁当でもコンビニ弁当でも、それを持たせてくれる家の人の愛情をきちんと感じてほしい、楽しく食事をとれることに感謝してほしい、と思いました。