三位一体      田福克裕

カトリックには、「三位一体」ということばがあります。このことばは、父(神)・子(キリスト)・聖霊の三位は、唯一の神が三つの姿(ペルソナ)となって現れたもので、元来は一体であるとするキリスト教の教理です。転じて、三つのものが一つになること。また、三者が心を合わせることという意味で使われるようになったそうです。

今年度、高校三年の担任をしています。三年生は夏休みもずっと登校し、受験に向けて準備をしてきました。受験には3つの「力」が必要と話しています。三角形の頂点に「学力」。その頂点を支える2つの力は、病気や怪我防止も含めた体調管理を行う「体力」、そして、不安な気持ちに負けない、トラブルがあっても押し返すよう「精神力」です。この3つの力のバランスが大切だと思います。

また、この三位一体は「受験生」、「ご家庭(家族)」、「学校(クラス力・教員)」という視点で捉えることもできるのではないでしょうか。この三者が心を合わせることも当てはまるかと思います。

生徒たちを見ていると、夏を過ぎ少しずつ表情が変わってきたように感じています。服装が半袖から長袖に、そしてコートを着る時期に、それぞれが力を発揮できるよう応援しながら見守っていきたいと思っております。

「夏を制する者は、受験を制す」