大村 寛之 先生

およそ1年ぶりの百人一筆です。
昨年度は高校3年生の担任だったため、長いお休みをいただいておりました。さて、その間と言えば、とにかく高校3年生とともに補習と勉強合宿の夏、次から次へと押し寄せてくる模試地獄の秋、センター試験、2次試験と入試本番の冬とまたたく間に月日は過ぎ、春を迎えた3月、彼女たちは巣立っていきました。勿論、信愛での私の恒例行事となった感のある卒業式での号泣は今回の卒業式でも健在。3年間の日々を振り返るとあまりにも思い出が多すぎて、卒業式後にはひどい頭痛に悩まされるほどの泣きっぷりでした。
今回の卒業生はたった17名しかいないクラスでしたが、生徒一人一人と次の居場所を手にするために様々なストーリーを紡ぐことができたように思います。全てがハッピーエンドという訳にいかなかったのが心残りではありますが、看護学部に進学した生徒からは「初ナース服!」と題した写真が送られてきたり、箱根駅伝をこよなく愛していた生徒からは、「陸上部のマネージャーになった!」、やや奇妙な動きが目立った生徒からは「行動分析学の講義がおもしろい!」などと新しい生活の様子を連絡してきてくれて、少し別れのさみしさも癒されています。

と、同時にいつまでも過去の思い出に浸っている間もなく、信愛では新年度が始まっています。何と!今年度は教師生活で初めて中学校、中学3年生を担任することになりました。ドキドキの始業式の初対面から1週間ほどが経ちましたが、とにかく中学生は素直でかわいらしい!私の声がかき消されるほどの大声量の朝のお祈り、少しでも楽をしてやろうという気など微塵もない清掃、連絡事項を一つも聞き逃すまいとするキラキラとした眼差し、ちょっとしたことでも笑ってくれるやさしさ、次から次へと新鮮な感動を味わっている日々です。ただし、まだまだ緊張しているのでしょうか、こちらの様子をうかがい、素の表情を出し切れないような印象も。ぜひとも彼女たちの心に切り込んで、次回の百人一筆では、素の彼女たちのエピソードをお届けすることができれば…と思っております。