平山恭子様による講演「グローバル時代に活躍するために君は、”今”何をすべきか?」報告

SGH委員の大村です。
昨日は(株)ベネッセコーポレーション教育事業本部事業開発課研究開発チームリーダーとしてご活躍になりながら、日本学術振興会の理事長でもある安西祐一郎氏を中心に、産学が連携して次の社会を担う人材をいかにして育成していくかということについて議論、実践する(社)Future Skills Project研究会の事務局長を務めていらっしゃる平山恭子様をお招きして高1、高2生対象および放課後には教員を対象として講演をしていただきました。

第1部の生徒対象のお話では、前半に「科学技術の進歩」、「働き方の変化」、「未来の予測」など、すでに起こっている急速な社会の変化や、「国際競争力」や「英語の教育力」、「留学の現状」など日本の現状について、危機感を交えながらお話していただきました。後半は、生徒たち自身が自らの未来をどのように捉え、より豊かな未来のために、どのように自らを磨いていくべきかいうことに対してお話をしていただきました。非常に具体的なお話だったので、ここで全てをお話することはできませんが、生徒たちにとってはこれからの高校生活を前向きに、積極的に、そして充実したものにしたいと感じさせてくれるすばらしいお話でした。

第2部の教員対象のお話は、Future Skills Project研究会における議論と大学教育における実践を紹介していただきながら、高大接続の入試改革も含んで、「主体的な学び」というものについてともに考えるといくという内容でした。ワークショップやアクティブラーニングなど新しい教育に関するカタカナ言葉が先行し、それをやりさえすれば「主体的な学び」が実現されているかのような錯覚を覚える昨今ですが、大切なのは「スキル」ではなく、「マインド」であるというお話には非常に納得させられました。

現在SGHのプログラムを少しでも充実したものにしたいと奮闘している我々ですが、一体何のためにこのような教育を行うのかという原点の部分が、忙しさのせいで少し弱くなっていたかもしれません。もちろん生徒の成長や将来のためにと思って必死に取り組んでいますが、平山さんのお話の中の「生涯にわたって学び続けるというマインドの醸成」というお言葉がとても心に響きました。これから先の未来はどうなっていくか分かりません。でも、「常に学び続ける」という意識があれば、仕事であっても、結婚生活であっても、育児であっても、どんな困難でも乗り越えていけるように思います。和歌山信愛のSGHプログラムの目標の中にこの「生涯にわたって学び続けるマインドの醸成」を打ち出していきたいと改めて思いました。