少しご報告が遅くなりましたが、3月13日(日)本校独自の動画×オンラインによるハイブリッド型カンボジア研修を実施しました。
例年であれば、年末に生徒10人がカンボジアを訪問し、教育支援施設でボランティア活動を行なったり、今では立ち入りの難しくなったゴミ山で調査活動を行なったり、現地在住の日本人社会起業家の方々のお話を伺ったりと非常に盛りだくさんの研修を実施していたのですが、昨年度、今年度と新型コロナウイルスの影響でなかなかそれも叶わない状況であるため、今年度は動画視聴と現地とのオンライン接続を組み合わせ、ハイブリッド型カンボジア研修という名称で、現地を訪問して受けるであろう「衝撃」の再現にチャレンジしました。
これまで伏せていましたが、実は年末に教員1名をカンボジアに派遣し、現地で活躍する日本の方にインタビューを敢行してきました。今思えば、オミクロン株の大流行の直前で比較的コロナ感染者が少なく、カンボジアも入国隔離がなかったため、奇跡的なタイミングでの訪問となりました。
現地の方々は、こんな時期にも関わらずよくぞ訪問してくれたと大歓迎、次々と数珠繋ぎのように人を紹介してくださり、これまでずっとお会いしたかったのに、つてがなくお会いできなかったアンコールクッキーの創始者のマダム幸子さん、上智大学のアンコールワット参道修復活動に取り組む三輪先生、情報誌「NyoNyum」の編集長山﨑幸恵さんなどカンボジア在住の超大物と言われる方々にもお会いすることができました。
また、今回の渡航では、RAYS Mrech Kampot Cafeの経営者である木下澪那さんとお知り合いになれたことも大きな成果。木下さんは現在24歳!19歳でカンボジアに単身渡航し、カンボジアの胡椒(Mrechがクメール語で「胡椒」を意味します)に出会い、あまりの美味しさに衝撃を受け、胡椒を生かしたメニューを開発したカフェを出店。ついには、胡椒栽培まで行っているという超アクティブな女性です。
※ちなみにこの写真は、先日澪那さんがテレビ出演されたときのものです。
さて、話は戻しますが、当日は、これらの方々のインタビュー動画を視聴した後ディスカッションをしたり、実際にカンボジアとオンラインで接続してお話したりと非常に濃厚かつ有意義な時間となりました。
特に参加生徒によるディスカッションは、事前にテーマを一切決めず、参加生徒の考えるままに進めてみましたが、かなり深いところまで掘り下げることができたように思います。
正直なところ、実際現地を訪問して受ける「衝撃」には敵わない部分はありますが、それでも生徒とともに現地訪問できない現在においてはかなり質の高い研修となったのではないかと思います。
今年度をもって、「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(グローカル型)」の3年に及ぶ指定期間は終了します。3年のうちの2年間はかなり不自由な運営となりましたが、目には見えない多くの財産は手にすることができたと思います。次年度以降は、多少活動を縮小せざるを得ない部分もありますが、今後も生徒の皆さんに貴重な学びを届けたいと思っています。