高校3年生はいま、推薦入試シーズンのど真ん中です。
出願を終えて面接待ちで胃がキリキリしている人、これから出願でカフェイン摂取量が指数関数的に増えている人。
そんな落ち着かない空気の中で、この定期考査に挑んでいることでしょう。
――まあ、それはさておき。
生徒の志望理由書や小論文を見ていると、普段触れない分野の知識と突然出会うことになります。
この10年ほどで、構造力学、ビッグデータ処理、確率統計、地域医療……と、まるで「知識の回転寿司」のように皿が流れてきました。
添削のために一皿つまんでは、急いで咀嚼し、飲み込み、次の皿へ。そして今年の寿司ネタは――「素粒子」と「トポロジー」。
どちらも大トロ級に重たい。
素粒子のほうはありがたいことに、今年度ご入職のN村先生が専門家。
そこで生徒と一緒に特別講義を4回ほど受けました。
「場」とか「対称性」とか「自発的対称性の破れ」とか――もう聞くだけで頭が破れそうな言葉が並ぶのですが、理論を積み上げて現実と照らし合わせる発想は、とても刺激的でした。
次年度以降、素粒子に挑む生徒が出てきても、「えーっと、場という考えがあってね…あの…対称性を満たすように式を立てて…」くらいは説明できる……はずです。
そして問題は、トポロジー。
「マグカップとドーナツは同じ形だったんだよ!」……ナ、ナンダッテー!?
「この2つの結び目は実は全く同じものなんだ!!」……ソンナバカナ!?
中学幾何を4回転半ひねり発展させたような。
生徒がプレゼミでまとめた資料をもらっても、私が理解できるのは2mmくらい、中身はほぼ透明。
というわけで。
募集:トポロジーを“やさしく、面白く”講義してくれる方。