相手に話を理解させないコツ  淺野瑠一

前回はタイトルに名前を入れ忘れました。
今回はちゃんと入っています、ヨシ!

今回のテーマは
「相手に話を理解させないコツ」

おいおい何を言い出すんだ、と思う人が多数だと思います。
普通は「相手に話を理解させるコツ」ですよね。
そんな内容の本やセミナーやコラムやらは本っっっ当に大量にあります。
正直食傷気味で、そんな簡単に実践できたら苦労しないわー、ってなります。
だからこそ、真逆にいきましょう。

さて、そもそも「相手に話を理解してほしくない」状況って何でしょうか。
これは簡単、「理解されると都合が悪い」ときです。
もう少し言うと「突っ込んでほしくない」ときです。
説明したという事実が欲しくて速く終えたい時や、詐欺の会話中なんかが実例になるのでしょうか。

では、具体的にどうすればいいのか。

1.相手が知らない知識を3つ入れる
2.知らない方が悪い感を出す
3.理解を急かす

要は「相手に話を理解させるコツ」の真逆をすればよいのです。

「よだれの成分はでんぷんを砕いて小さくし、体に吸収し易くする。」

↓<====(理解させたくない変換)

「アミラーゼがアミロースのグリコシド結合をハイドロリシスしてグルコースやマルトースを生成し、解糖系の基質として利用しやすくする。このグルコースがグルコース6Pやフルクトース6P、グリセルアルデヒド3Pなどを経てピルビン酸となり、TCAサイクルに受け渡される。」

一気にわかりづらくなります。
アミラーゼはともかく、アミロースやグリコシド結合、マルトースなどという単語を普通は知りません。
さらに加水分解をわざわざハイドロリシスなんてちょっとお洒落な言い方にして、えっ知らないの?、感が出ています。
さらに、グルコース6Pだのグリセル云々だのの話に即座に移行することで、1文目の理解を急かされます。
このようにして、「相手に話を理解させない」が実現できます。

ということで、このような話し方をしてくる相手にはお気を付けください。
「突っ込んでほしくない」=「後ろめたいことがある」です。
その話、詐欺かもしれませんよ!?

以上、同学年の教員に詐欺メールが届いた、という話から着想を得たコラムでした。