地動説は美しい。命をかけても惜しくないほどに    遠藤克彦

最近、「チ。」の漫画を再び読み返しています。先日、某先生との会話でNHKでアニメ化されていることを知り、それを鑑賞、テーマ曲をこれまた大好きなサカナクションがやってることもあって、再び火がつきました。

皆さんは、地動説―太陽を中心として地球など惑星が回っているという学説―を当たり前に知っていますが、それが、当たり前ではない時代がありました。

それまでは、天動説―地球を中心に太陽などが回っている説―が当たり前という認識でした。天動説は当時のキリスト教(作品中ではC教とされますが)的にも正しいとされ、それ以外の考えは異端思想であり、そんなものを主張しようもんなら、最悪、火あぶりの刑に処されたり、といった時代でした。

この作品はそんな時代に生まれながらも、地動説の美しさ=世界の真理の美しさを信じ、時代に抵抗した人々の物語です。

この作品の魅力は、地動説を信じて、己の信念を貫こうとする登場人物たちの姿であり、読んでいてぐっと胸にこみあげてくるものがありますよ。

歴史や科学、哲学的なものの考え方に興味がある人、いや、それだけでなく、今に生きるあなたにもきっとグサリと刺さる作品です。

どうぞ、手に取って読んでみてください!