大人になること 草竹裕太

最近ニュースを見ていると、パリパラリンピックの速報がよく流れてきます。

車いすテニス男子シングルスの小田選手(18)が金メダル獲得、柔道の男子73キロ級の瀬戸選手(24)が金メダル獲得。

これらの結果はもちろん驚愕的で素晴らしいものですが、私はさらに驚くことがあります。

「みんな自分より年下じゃん・・・」

私は今年で29歳になります。

ふと色々な人の年齢を調べてみると、広瀬すずさんや目黒連さん、クレヨンしんちゃんのみさえ、サザエさんのマスオさんまでもが年下。大谷翔平さんは2つ年上で少しほっとした自分がいました。

 

少し前、私が中高生の頃、テレビで活躍するような人たちは当然私より年上であり、「この人たちはすごいなぁ」と思っていました。しかし、そこには「“大人だから”すごいんだ」と当たり前に思っていた節がありました。

国政の話なんてよく分からない。まだ子どもだから。

一人で海外旅行には行けない。まだ子どもだから。

教科書をすべて完全に理解なんてできない。まだ子どもだから。

裏を返すと、大人になると自然にそういうことができるようになると思い込んでいました。

いざ振り返ってみると、ある日精神的に劇的に進化したとか国政の仕組みが頭に入ってきたこともなく、未だに一人で海外旅行にも行けません。

確かに大人にはなりましたが、なんだか子どもの自分の延長のような感じ。成長したことと言えば、自分が勉強して獲得した知識や経験の分そのまま成長しただけ。

このようにして文章にすると当たり前のように感じますが、勝手に大人になって自動で成長することはなく、勉強した分しか成長しませんでした。

大人になることに憧れをもっている人は多いと思いますが、そんなに変わることはないですよ。ただし、今どれだけ自分が勉強・努力するかで大変身する人もいるかもしれませんね。