日常には数学が溢れています      金森英岳

みなさん、こんにちは、金森英岳です。新年度が始まってもう1か月と少しが過ぎました。早いですね。先週の週末には信愛フェスタが行われ、算数の体験授業では、『相似』の勉強を取り上げました。相似とは簡単に言うと、形は同じだけど大きさが違う図形のことです。
授業の導入として、ナスカの地上絵を扱いました。ナスカの地上絵について少し。南アメリカ大陸のペルーという国の中南部の平原地帯の大地にあり、紀元前2世紀から紀元後7世紀に描かれたと考えられています。10メートルから300メートル程ある巨大な図を、どのような方法で描いたのかは謎とされているそうです。
さて、信愛フェスタの体験授業では、そんな大きな図を描くことはできないので、机の上で、紙に描かれた三角形や星形を、拡大法という方法で描いてみました。まず、紙の上にどこでもいいので1つの点を決めて固定します。その点と図形の各頂点までそれぞれ直線を引き、その長さを計り、そのまま直線を延長して先ほどの長さと同じ長さのところに印をつけておきます。これらの印をつけたところを結んでいくと、2倍に拡大した図形のできあがりです。
この方法の最初に固定した点のことを「相似の中心」といいます。信愛フェスタで取り上げた『相似』の内容は、ちょうど今中学2年生が勉強していて、この中間考査の試験範囲となっています。相似の勉強が高校生で習う『三角比』の勉強につながり、建設現場などでの測量に使われています。