伝統の引き継ぐもの       石田晋司

新入生を迎えて1月がすぎた。

私は、いろいろな中学校から和歌山信愛高校に入学してきた高校1年生の担任。

実は、この信愛の伝統を引き継ぐ生徒を育んでいけるだろうか、不安いっぱいであった。

しかし、この間の生徒たちの様子を見ていると、どの生徒も学校生活に慣れ、信愛2年目の私が教えてもらうこともあるくらい、新しいことを吸収している事に驚かされる。

笑顔の挨拶、言葉遣いも丁寧で、いつも礼儀正しく振る舞えている。

今春入学した高校生も、3年を待たずして社会に巣立っていく。

もちろん大部分の生徒が大学に進級するだろうが、その先、社会人となる日は遠くない。私は30年以上いろいろな校種や立場で生徒の教育に関わってきたが、信愛は学力だけ

でなく、礼儀やマナーをしっかり身につける学校だと日々感じている。

信愛が人間としての成長を育む伝統を引き継いできたのだろう。

やがては良き社会人として巣立つ生徒たちに関わることの幸せを感じながら、私も微力ながら生徒たちのために何が出来るか、今一度考えてみたい。

 

良き生徒(こ)らに囲まれ過ごす日々ありて良き伝統を引き継いでゆく