『データ』 平井 拓真

毎週の週末の夜に楽しみにしているテレビ番組があります。タイトルは『球辞苑』。毎回、あるテーマに沿ってプロ野球のデータを掘り下げ、そのテーマで活躍した選手や時に「レジェンド」と呼ばれる方のインタビューなどを交えたりして、野球データマニアには大変面白い番組です。ちなみに先日のテーマは「ツーシーム(変化球の一種)」。いい意味でも悪い意味でも阪神の選手が話題に取り上げられていました。
プロ野球もデータ重視になりました。どのように投げたら必ず抑えられるのかとか、どの球を何球目に打ったらヒットやホームランになるのかなど、それまでの蓄積されたデータではじき出される「確率」に基づいて作戦を組むことが増えたそうです。
しかし、データ重視の戦い方は偶然性の面白さを減らしてしまうもので、そのような野球に異を唱える人もいます。データはあくまでも実際行った結果の蓄積。これからもデータは変化し続けることでしょう。
さて、先週末に大学入学共通テストが行われました。今回のテストでは「数学Ⅰ・A」など理数科目の科目が大変厳しいものになりました。多くの受験生の頭を痛めるものになったかもしれません。
先日から高校3年は国公立大学の出願の最終面談が始まり、生徒と担任の先生と出願の作戦を組んでいる最中です。これまでのデータに頼る部分も大きいですが、信愛の真骨頂はまさに「粘り強さ」。どんな小さな合格の可能性であっても大きなものにするために、受験本番までの日々の勉学に力を入れた者が最後に合格を勝ちとってきました。
既成のデータに頼りつつ、いい意味でデータをアップデートできるように、高校3年の皆さんには自分を信じて最後まで戦い続けてほしいと思います。