かえるのうた 片平菜乃花

みなさんこんにちは。社会科の片平です。
毎日暑く、「もう夏だな~」と実感します。

さて、夏が近づくと活発になる生き物の1つにカエルがいます。
私の家のすぐ横には田んぼがあり、毎晩カエルの鳴き声を聞きながら眠りについています。
ある晩もカエルの鳴き声をボーっと聞いていて、ふとあることに気が付きました。
カエルは鳴き始めてしばらくすると、一斉に鳴き止んで静かになる瞬間があるのです。そしてまたしばらくすると、ゲコゲコと元気な声で鳴き始めます。さらにそれぞれのカエルの声は、微妙にずれて聞こえるのです。
なぜ全員で鳴き止むのか、そしてなぜ微妙にずれて鳴いているのかが気になって調べてみると、カエルの鳴き声に関する興味深い研究結果を発見しました。

そもそも、カエルが鳴くのはオスがメスを呼ぶためだそうです。なので、ゲコゲコ鳴いているカエルたちはみんなオスだったのですね。
筑波大学と大阪大学の研究によると、まずニホンアマガエルはメスを呼ぶためにオスが1秒間に約3回「クワッ」と鳴くそうです。オス3匹を1匹ずつ飼育箱に入れて並べて鳴き声を分析したところ、最初は声が重ならないようにタイミングをずらして「輪唱」し、平均約25秒後に全員が鳴きやみ、平均約5分後に再び「輪唱」を始めたとのことです。
こうしたカエルの鳴き方は、自然界における生物の群れのふるまいを模した「群知能」と呼ばれる人工知能に応用され、すべてのものがネットにつながる「IoT社会」実現のヒントになりうるとして注目されているのだそうです。

普段何気なく聞いているカエルの鳴き声が、高度な技術に応用されるかもしれないということに大変驚きました。
しかも、「かえるのうたが~」で始まる『かえるの合唱』という歌は輪唱の曲として有名ですが、カエルそのものが輪唱していたとは!

みなさんも、ぜひカエルたちの輪唱に耳を傾けてみてくださいね。