教育実習生との時間     大音雅子

今年度初めての百人一筆です。今年度もよろしくお願いいたします。

6月4日から始まった教育実習、先週土曜日で3週間の実習もすべて終わりました。

全員信愛の卒業生。毎年教育実習期間は、若い先生を迎えて吹く風に生徒たちも何となくウキウキ。6月は新年度初めての定期試験である1学期の中間試験を終え、じっくり落ち着いて勉学に向かう時期ですが、修学旅行や研修旅行・遠足と行事もあり、あっという間に期末試験を迎えてしまうことにならないよう、教員はしっかり目を配ります。

今年の実習生は私自身が担任や教科担任をした生徒も多く、その成長した姿を楽しみに眺めていました。ただ、やはり親心と申しますか、「大丈夫かな?」「これは困るでしょ」など、ついつい老婆心を働かせて、口を出してしまっておりました。

実習生の授業の中に、自分の授業から受け継がれた片鱗が見えるとどこか嬉しさを感じ、また新たな成長を発見するとそれもまた喜びとなります。いつも教壇から眺めるのとは逆に、授業を受ける側におりますのも、新鮮であると同時に、日々見過ごしてしまいがちな生徒たちの様子がここかしこに発見でき、我が身を改めて振り返るとても刺激になる期間、また、同じように自分が初めて教壇に立ったウン十年前の自分も思い出し、懐かしむ期間でもあります。

昨年度高3生を送り出し、今年度は高校から入学してくれた生徒たちとの毎日が始まっています。実習生の中に同じ立場で入学したときに担任をしていた生徒もいて、さまざま感慨にふけりながら、目の前にいただいている生徒たちも将来それぞれ成長した姿を見せてくれるよう、今まだ新しい環境で苦しい思いを持っている生徒たちとともに、明るい将来を見据えられる日々を過ごしたいと改めて願う今日です。